2010-01-01から1年間の記事一覧

「J亭・立川談笑独演会」鑑賞

昨晩(9/24)は、東京虎ノ門JT会館2F・JTアートホール アフィニスにて、「立川談笑独演会」を聴いた.演目は、「こんにゃく問答」、「巌流島」、「お直し」の三題.「巌流島」と「お直し」の間には、休憩が入った.落語愛好会のメンバー7人のお仲間に入れて…

差別感情について

「東京新聞」9/21紙上の「こちら特報部」で、猿まわし芸人村崎太郎氏のことが取り上げられている。村崎さんは、山口県光市の被差別部落の出身とのことで、出自を隠したままの文化庁の芸術祭賞受賞をピークとする絶頂から、凋落への人生を歩み、その後企画を…

検察の取り調べ

本年は「大逆事件」百周年(大審院公判は、1910年12月10日〜)ということで、関係の著作も出版されているようである.こちらも便乗して福田善之作『魔女傳説』(三一書房)について書きたくなり、田中伸尚(のぶまさ)氏の『大逆事件・死と生の群像』(岩波…

場外も演劇的な『イリアス』観劇

昨日9/15(水)は、東京ル・テアトル銀座で、マチネー公演『イリアス』を観劇した.昔は銀座セゾン劇場の名称で、その開場1周年記念公演が、ピーター・ブルック演出の『マハーバーラタ』だった。それから22年、奇しくも同劇場のほぼ同じ席にて、今回はギリ…

秋競馬は万馬券スタート

暑さの継続はともかく、いよいよ秋競馬が始まった.一日の軍資金が千円という限られた(というよりセコイ)競馬ファンとしては、眦(まなじり)を決してGⅠレースを中心に、重賞競争を的中させたいものである.9/11(土)の「朝日チャレンジカップ」(阪神10R…

結果発表は怖いもの

新司法試験の合格発表があった9/10(金)は、こちらは旅行から帰って9/2(木)に市医療センターで受けた胸部(マルチスライス)CT検査の結果通知の日であった.喫煙歴皆無とはいえ、喫煙を原因とする肺がん発症は、60〜70%とされるから、非喫煙でも罹患の可…

後生畏るべし—開成二冠

9/3(金)日本テレビ放送の「第30回全国高校生クイズ選手権」。決勝は、埼玉県立浦和高校vs.東京開成高校。昨年は決勝の手前で敗退した開成高校トリオが今年は優勝.3年生になったイケメン田村正資クンは計算ミス以外は完璧な解答、脇のステレオタイプ的秀…

猛暑のなかの旅

8月の終わりの4日間、広島・京都・奈良をまわってきた.広島は、用事での訪問.日中の猛暑のなか、西日本の街を歩くのは酷であった.たえず木陰・日陰を窺い、視線は涼しそうな喫茶店を探してしまう.世界遺産も国宝も、もはや何ほどか、といった感じであ…

旅行でブログ休載

8/28(土)〜8/31(火)の間、広島・京都・奈良を旅行中.しばらくブログの更新は休止.来訪の方あれば、ご寛恕のほど.⦅写真(解像度15%)は、東京台東区下町民家の百日紅。小川匡夫氏(全日写連)撮影.⦆

「季節」の変容

「風の音にぞおどろかれぬる」などと呟いている時節となったが、この猛暑は終わりそうもなく、もはや夏休みは終了しても、夏という季節は9月いっぱいまでつづいていると考えたほうがよろしいだろう. 栗田勇氏は、「日本人は、天然自然のリズムのなかで生き…

AKB48と蜷川実花

フジテレビの放送をぼんやり見ていたところ、AKB48のメンバーが出演していた.大島優子(K)、前田敦子(A)、柏木由紀(B)の3人.とりわけ美少女という印象はないが、たぶん歌とダンスの動きのなかでこそ可愛らしさのオーラを放つのだろう.わが「推しメ…

ネットで哲学

経済学者の池田信夫氏は、マイケル・サンデル(Michael J.Sandel)の『これからの「正義」の話をしよう』(早川書房)が20万部も売れていることについて、「これはおそらくテレビの影響で、彼の問題意識は日本では共有されていない。コミュニタリアンがアメ…

ウバタマムシなう

(ケースの虫を撮るのはむずかしい.ボケている。) 一昨日(8/19)わが家の2階の壁に張り付いていたウバタマムシを発見、捕獲した.はじめはウバタマコメツキかとも思ったが、仔細に観察、ウバタマムシと断定した.だいぶ前にも庭に飛び込んできたことがあ…

上野不忍池池畔でチェーホフ観劇

一昨日(8/17)は、東京上野不忍池水上音楽堂でのtptプロデュース公演・門井均演出『かもめ』を観劇.池の蓮の花を楽しんでから入場した.チェーホフ劇では、個人的に最も好きな作品だ.池を湖面として見せるのかと予想したが、外れた.「広い並木道が、観客…

アメリカ演劇との付き合い

「行旅死亡人」と写真集

高齢者の生存と所在が不明である事実が、遅きに失した役所の調査で次々に明かされている.真に奇怪な社会現象である.「行旅死亡人」となっている可能性が、少なくないと考えられるだろう.そのことで思い起される一冊の写真集がある。だいぶ前にHPで記した…

花火そして長崎のマリア

8/7(土)夜は、千葉県市川花火大会を見物した.夕方早く市川駅に降り立ち、千葉県警の物々しい警備・誘導で、家族とともに、草原の牛の群れの1頭のように会場の江戸川土手まで何とかたどり着いた.途中民家の庭のエンゼルトランペットが、涼やかに歓迎して…

ショウリョウバッタなう

朝庭に出てみると、日当りのよいところに置かれてある鉢のオリヅルランに、1匹のショウリョウバッタが止まっていた.大きいので、メスだ。近所の空き地も減って、最近はあまりお目にかかっていないので、嬉しい.ところが「ちょっこし」(ゲゲゲ風)室内に…

文芸同人誌の漱石特集

文芸同人誌『群系』第25号が、「夏目漱石特集」をしている。発行元の群系の会には、職業・性別・年齢など多彩な人材が集っているようで、各作品論について猛暑の折未読であるが、頁を捲っているだけでいろいろな音色の音響が聞こえてきそうである.近代文学…

夏の蝶

展翅の作業がめんどうくさそうなので、蝶の採集はしたことがほとんどなく、かつて夏によく滞在した奥秩父の谷津川河畔で、捕えたオオムラサキ・コムラサキも捕虫網からすぐ解き放ってしまった.ここで出会ったミヤマカラスアゲハが、無数の岩の上を飛び交い…

「大昆虫博」見物

昨日(7/30)は、東京両国の江戸東京博物館1F展示室で開催中の「大昆虫博」を見物した.奥本大三郎氏、養老孟司氏、池田清彦氏ら3人の錚々たる昆虫オタク(研究家)をナビゲーターにした企画で、歴史資料と昆虫標本が展示されていた.ほかに子どもむけの「…

歴史的名勝負:タマモクロスvs.オグリキャップ

「芦毛の怪物」オグリキャップが今月3日に没したとのことだ.「白い稲妻」タマモクロスもすでにいない。1988年秋冬のこの両芦毛馬の対決は、ほんとうに心躍るものであった.「JC」でのタマモクロス2着、オグリキャップ3着の後、最後の対決「有馬記念」で…

宝塚出身女優

デュランタ宝塚の写真(下)を眺めていたら、宝塚公演の『エリザベート』が観たくなってしまったが、残念ながら未見である.宝塚関係のmixiのかつての日記記事から再録しておこう。なお月船さららさんの舞台は、その後『妹と油揚』『痴人の愛』(metro公演)…

書評について

「文芸時評」の(業界維持のための)大袈裟な賞賛は論外として、本の批評というと何か欠陥をあげつらうことと思うのは、勘違いといえよう.認めなければ論じなければよいのである.ただ明らかな言葉の誤用および事実認識の間違いは正すべきで、それのみで済…

調布はアンヌの町でもある

昨日(7/24)NHKテレビ朝の放送で、東京調布の町をとり上げていた.「ちりとてちん」以来の朝ドラの傑作「ゲゲゲの女房」縁の町ということで、水木しげるの絵とともに、雑貨屋さんなどの店舗やかつての町の風景を紹介、昭和の時代を偲ばせた.決して昭和とい…

庭のこと

(庭の芙蓉=Hibiscus mutabilis)『林達夫著作集4「批評の弁証法」』(平凡社)収録の、「作庭記」というエッセイを読むと、林達夫は、日本回帰も庭いじりも嫌いだったようだ。イギリス・ウィスリーの王立園芸協会のヒース・ガーデンにならって、ヒース・…

猛暑のなかの文学と哲学

7月中に脱稿予定の短篇小説を書いていたところ、わが書斎(PC室)のエアコンが不調になってしまった.さっそく製造会社のサービスセンターにネット経由で問い合わせ、来週早々に診断&修理に技術者を派遣してくれるとの回答を得た.保証期間は過ぎているの…

お城の話

「東京新聞」7/16紙の記事によると、これまで原爆投下の爆風で吹っ飛んだとされてきた広島城(広島市中区)の天守閣は、低階層の柱が破壊されたためみずからの重さ(dead weight)で崩壊した可能性が高いことが、科学的な探索でわかったそうである.目撃者証…

うまし国そ、あきつ島やまとの国(の三輪素麺)は

お中元で「池利」の三輪素麺を贈られ、このところ昼は素麺ばかりいただき本日、箱が空になってしまった.こしがあり、シンプルな食材なのに、食感にえも言われぬ深みがある.この夏はもう素麺は十分といったところだ. 「池利」のHPによれば、「三輪素麺は今…

立川志らく「シネマ落語」を聴く

立川志らく師匠は、シネマ落語とは、「映画を落語で語る」もので、映画のパロディには違いないとしても、「パロディの域にはとどまらず、その映画の魅力を落語で語り、落語にあまり興味の無い人達への門を広げ、また映画ファンの心をときめかせ、はたまた従…