うまし国そ、あきつ島やまとの国(の三輪素麺)は

 


 お中元で「池利」の三輪素麺を贈られ、このところ昼は素麺ばかりいただき本日、箱が空になってしまった.こしがあり、シンプルな食材なのに、食感にえも言われぬ深みがある.この夏はもう素麺は十分といったところだ.
「池利」のHPによれば、「三輪素麺は今を去る千二百有余年前、大神神社宮司従五位上大神朝狭井久佐(おおみわのあそんさいくさ)の次男、穀主(たねぬし)が三輪の里の土地と三輪山から流れ出る清流が最も小麦の栽培に適するのを知って種を蒔かせ、小麦粉を原料に「素麺」を製造したのが始まり」ということである。そして鎌倉時代に入って、『一つは中国の影響で油をつけて延ばすことを知ったこと。挽き臼が入ってきたことで製粉技術が進み、細く長くすることが出来るようになったこと。そして最後にこの物品名が素麺(スーミェヌ:素は精進物の意)という中国語の影響を受けて日本でもこの字を使い、これが訛って「ソーメン」』となったそうである。なるほど、この風味に至るまでに大きな歴史があったのだ.
     http://www.ikeri.co.jp/soumen/miwarekishi.html
『万葉の大和』(中西進・文、石川忠行・写真、毎日新聞社、1972年刊)に、三輪山の雲と三輪の神杉の写真(各2頁見開き)があり、額田王の歌が掲載されている.

味酒(うまさけ) 三輪の山 あをによし 奈良の山の 山の際(ま)に い隠るまで 道の隈(くま) い積(つも)るまでに つばらにも 見つつ行かむを しばしばも 見さけむ山を 情(こころ)なく 雲の 隠さふべしや
   反歌
 三輪山を しかも隠すか 雲だにも 情(こころ)あらなむ 隠さふべしや
                  額田王(ぬかだのおほきみ) 

 本日はヘルベルト・フォン・カラヤンが亡くなって21年目の命日.この指揮者については、専門家の間でもいろいろな評価が存在するようだが、音楽の門外漢としては、2度ほど生の演奏を聴いたことはよい思い出となっている.1973年10/26(金)「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」演目:バッハ「ブランデンブルク協奏曲第1番」&ブルックナー交響曲第7番」会場:NHKホール、1979年10/22(月)「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」演目:ハイドン「オラトリオ・天地創造」会場:普門館(音響面悪評高し)。


⦅写真(解像度20%)は、東京台東区下町民家のカラー(calla)。小川匡夫氏(全日写連)撮影.⦆