中国製竹コプター

  これくらいの高度で飛べるのであれば、高所恐怖症のこちらとしても飛んでみたいもの。

シクラメンの花そして電力詐欺

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 今日はなき連れ合いの誕生日。次男が私用あり、明日と2日間船橋まで来るとのことで、途中シクラメンの鉢を買って来てほしいと家族用LINEを通じて依頼。写真のようなみごとなものが手土産となった。さっそく位牌のそばに置いて線香を焚き祝いとした。

 次男が帰って夜PC画面を覗いてのんびりりしているところに、電話。出れば、東京電力の料金が20%安くなっている、その件で連絡したいのでしばらくしてから担当の者が電話をする、と一方的に喋りまくる。東京電力の関連機関とか何とかわけのわからない説明。不審に思い、すぐにネットで調べると、東京電力の関連の者という名乗り方で電力詐欺が多く発生しているとの警告の記事。なるほど合点がいった。電話が続き、別の男がまた喋り出したので、「あなた、東京電力のなんという名前ですか? 名前わかれば東京電力のカスタマーセンターで確認するから。何という人?」と、今度はこちらが一方的に問いただすと、「東京電力の者ではないです」。「東京電力でなければ聞くことはないよ」と声を強めて、電話を切って終了。まったく花のゆたかさがひどい犯罪未遂によって壊されてしまった。これも生きているということの現実ではあるのだ。

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通し狂言『孤高勇士嬢景清(ここうのゆうしむすめかげきよ)』観劇

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 昨日11/14(木)は、国立劇場にて、通し狂言『孤高勇士嬢景清(ここうのゆうしむすめかげきよ)』を観劇した。国立劇場で通し狂言を観るのは、じつにひさしぶりのこと。昔少年時代に、芝居嫌いの父に代わって母(今年3/14、104歳で大往生)のお供で、歌舞伎座とこの国立劇場でよく歌舞伎を観たのであった。歌舞伎の後は、外国劇団の来日公演などで何回かこの劇場に来ている。その時は、地下鉄赤坂見附駅で下車して徒歩で裏に出、右通路を通って劇場正面にたどり着いたものである。錦糸町駅から半蔵門線を利用したので、半蔵門駅で降りればより早く劇場正面に行けるところを、昔を思い起こしたく敢えて永田町駅まで乗り越して、そこで降りて、赤坂見附からの青山通りを歩いた。記憶していたより案外歩かされたので驚いた。裏から正面に出る細い通り道は変わっていなかった。帰路は間違えて国立国会図書館の通りを歩いてしまい、半蔵門線ホームには遠い出入口から入って歩きづめとなった。帰宅して万歩計を見ると7900歩。今年一番の数字、疲れて11時には寝てしまった。

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 さて昨日の舞台、歌舞伎のほとんどの出し物(魅力)が揃っていて、面白かった。中村吉右衛門の景清は声も出ていてさすがの風格、武将の勇猛さと娘の父親としての面目と哀しみがみごとに表現されていた。驚いたのは、序幕・二幕目に登場の源頼朝と三幕目の手越宿の女郎屋花菱屋長が、同じ中村歌六の二役だったとこと。不覚にも後でプログラムで知った次第。全体的には、台本も購入していたので進行および台詞がすべてわかり、愉しめた。四幕目、「日向嶋浜辺の場」は、ソポクレスの『コロノスのオイディプス』を、「日向灘海上の場」は、アルゴ船に乗って旅発つメディア&イアソンを思わせた。

 二幕目「南都東大寺大仏供養の場」で、景清と薙刀を持つ僧兵たちが争う場面、僧兵たちが景清に向かってラグビースクラムを組むところは愉快であった。笑いたかったが、観客の年齢が関係してかだれも注目していなかった感じ。歌舞伎公演には昔からこういうお茶目があるが、惜しい、この演出は買いたい。

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谷崎潤一郎「人魚の嘆き」

  かつて(2011年9/11)ブログに「人魚の嘆き」について記している。再録(公開)しておきたい。

▼9/14(水)に笠松泰宏作曲・指揮のモノオペラ『人魚姫』の舞台を鑑賞して、谷崎潤一郎の「人魚の嘆き」を思い起こした。

 この作品は、わが書庫の一番奥の棚に眠っていた『谷崎潤一郎全集』(中央公論社)の第4巻に収録されている。1冊1500円と表示されている。同じ巻には、1985年(昭和60年)の2月に蜷川幸雄演出・浅丘ルリ子主演で日生劇場で上演された「恐怖時代」も収録されている。なつかしさを感じた。
 中国南京の大富豪の貴公子が主人公。彼は、あらゆる遊蕩、贅沢の行動・生活をやりつくし、どんな酒・女にも興奮することがなくなってしまい、普通ならばいずれも〈絶世の美女〉の7人の寵姫に囲まれながら、阿片を吸っては無聊をかこっている毎日であった。期待外れの陶器やら美女やらを売り付けにくる商人どもに絶望していたあるとき、西洋の異国から訪れた旅人が不可思議なものを運んできた。人魚である。
…彼の女は、うつくしい玻璃製の水甕の裡に幽閉せられて、鱗を生やした下半部を、蛇體のやうにうねうねとガラスの壁へ吸い着かせながら、今しも突然、人間の住む明るみへ曝されたのを恥づるが如く、項(うなじ)を乳房の上に伏せて、腕(かひな)を背後の腰の邊に組んだまヽ、さも切なげに据わって居るのでした。…
 この貴公子は惜し気もなく、異国の旅人の申し出た人魚の代価、金剛石、紅寶石、孔雀、象牙を求めるだけ与えて人魚を手に入れる。貴公子の言葉に応答しなかった人魚は、熱燗の紹興酒をいただくと、貴公子の求愛の言葉に応じて、突然喋り出す。人魚は、貴公子を恋しているが、地中海の故郷の海へ戻してほしいと懇願し、「水甕の縁へ背を託したかと思ふ間もなく、上半身を弓の如く仰向きに反らせながら、滴々と雫の落ちる長髪を床に引き擦り、樹に垂れ下がる猿のように下から貴公子の項を抱へました」。氷をあてられたように寒くなったが、人魚が彼の手頸を導いた心臓のあたりは、なるほど恋の炎が燃えているように暖かであった。
 貴公子は、人魚の願いを聞き入れて、小さな海蛇に変身した人魚を小型のガラスの壜に入れ、船旅でシンガポールの港から出た赤道直下の海に逃がしてあげる。人魚は、数分すぎて一瞬間だけ戻った姿を見せて月光輝く波の中へ没してしまう。
…船は、貴公子の胸の奥に一縷の望を載せたまゝ、戀しひなつかしい欧羅巴の方へ、人魚の故郷の地中海の方へ、次第次第に航路を進めて居るのでした。… 

 ところで、東京神保町に、かつて錚々たるビブリオマニア(bibliomania)が集う「人魚の嘆き」という名のカフェバーがあったと仄聞しているが、まだあるのだろうか。まだあればぜひ行ってみたいものである。

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フリードリッヒ・シラーの演劇

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 来春のこの舞台、ぜひとも観たいものである。フリードリッヒ・シラーの『メアリ・スチュアート』は、昔(1983年5/26)千田是也演出の劇団俳優座公演を俳優座劇場にて観劇している。エリザベス=川口敦子とメアリ・スチュアート栗原小巻の台詞の対決が迫力を感じさせた。今回は、エリザベスがシルビア・グラブメアリ・スチュアート長谷川京子、どちらの女優も舞台で初めて観ることになる。長谷川京子は、NHK大河ドラマ『八重の桜』で薄幸の女の人生を好演していて好印象をもっている。愉しみである。しかし有名男優・女優が出演する演劇の公演は、先行予約でチケットの多くが買われてしまっていて、座席指定でないとチケット申し込みができないこちらとしては、困った状況ではある。俳優座公演のプログラムに、野島正城氏が「ドイツ最大の劇作家シラー」と題して寄稿している。

 シラーはよく友人の文豪ゲーテと比較される。ゲーテは詩と小説ではシラーよりもはるかに優れているが、劇の分野ではシラーのほうが勝っていると言わなければならない。そればかりか、例えばドイツ現代ではブレヒトなどが演劇の革新を計って異色の作品を作ったけれども、演劇史全体から見れば、やはりシラーがドイツ最大の劇作家というべきであろう。シラーの劇には性格のするどい描写、心理のふかい分析、人間どうしの対立や葛藤があざやかに描き出されていて、劇としてのこれらの重大な要素が、上演されると実にいきいきと表現されるからである。その点でシラーはまさに天性の劇作家である。

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 シラー作品の舞台ではほかに、1988年11/21、日生劇場での、シラー劇場(ベルリン国立演劇場)の来日公演、フランク・アーノルド演出の『たくらみと恋』を観ている。日本でももっとシラー作品が上演されることを望みたい。

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「桜を見る会」催すなら〈大久保さん〉を招待せよ

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 この「桜を見る会」は少なからぬ報道で知る限りでは、千葉県森田知事の台風時の自宅点検行動と同じ、公私混同の退廃で、日本共産党小池書記局長の指摘の通りである。立憲民主党は、民主党鳩山政権下で同じ公私混同をしていた疑いもあるらしいので、追及する資格はどうか?

  フランス在住の研究者marion_koさんのこの発言に賛成である。もし公費(税金)で存続させるのであれば、後援会関係者など論外として、すでにあちこちでチヤホヤされているような藝能人など招くより、NHK朝ドラ『スカーレット』に登場している大久保さんのような、きちんとかつ熟練の技で仕事を地味に、あまり多くのひとから称賛されることなくこなしている人びとを招待した方がいいだろう。むろんそうすれば今度は偽善臭が漂ってくることも予測され、実施はほとんど無理だろうが。