2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「徳性とリアリズムの併存」

3/25(金)〜3/28(月)のあいだ、広島&北九州小倉&福岡を旅していた。小倉の「アーフェリーク迎賓館・小倉」で、長男の結婚式があったためで、これを機に、九州新幹線開設に湧く九州の空気にわずかでも触れてみたいとの思惑の旅であった。 広島のホテルロ…

飲み水と食の安全性

いくつかの浄水場での放射線量の値が、健康保証上の基準値を上まわった事実が報道されている。経過についてはむろん注意したいが、いまのところは、狼狽えて怯えるほどではなさそうである。一昨年わがHPに記載したことを再録し、それこそメディア・リテラシ…

「尊厳に満ちた者」

ジョルジョ・アガンベンの『アウシュヴィッツの残りもの』(上村忠男・廣石正和訳、月曜社)は、人間の尊厳について述べている。アウシュヴィッツ収容所の支配者であったSS(ナチス親衛隊)も、ガス室と火葬場の運営を任された収容者グループの特別労働班も…

『バーテンダー』というカクテル

昨日は、2週間ぶりに、夜のTV連続ドラマ『バーテンダー~Bartender~』(テレビ朝日)を観た。前に放送していた連続ドラマ『神の雫』(日本テレビ)と同じく、マンガ(どちらも未読)を原作とし、究極のワインorカクテルをめざす青春の物語であるが、こちらの…

若林圭子「ナントの街に雨が降る」

バルバラの「ナントの街に雨が降る」は美しく哀しいシャンソンの名曲。やっと探し当てた父は、ナントの街のベットで遺体となっていた。ひとりの家族の死は、どこまでもひとりの死である。死者数のなかの一人の死ではない。 昨年銀座「博品館劇場」リサイタル…

「signalling」としての「芥川賞」

本日「週刊読書人」2/18号入手。第1&2面の、小谷野敦氏へのインタビュー記事『「芥川賞」について』を読みたいため、直接発行元より取り寄せたもの。 小谷野さんの小説『母子寮前』(未読)が、第14回「芥川賞」候補となり、周知のように選ばれなかった。…

餅は餅屋

福島原発事故は、当初予測されたよりは重大な状況をもたらしているようである。「それみたことか」との反原発の側の議論は、収まってからのことであるべきで、いまは各専門家の冷静な分析と処方箋を恃むほかはない。早野龍五東京大学理学部物理学科長のTwitt…

事象ということば

枝野官房長官の報告での「爆発の事象」ということばの使い方について、どこかのTwitterで、事故というべきところを、不適切なことばで曖昧にしているのではないかとの指摘を読んだ。 その後のテレビの放送で、原子力発電所において生じるトラブルには、「国…

小川町・神保町を歩く

(コースター with「ドメーヌ・ラ・クロワ・ベル:No.7白(DOMAINE LA CROX BELLE 2007:No.7:Blanc)」) ひさしぶりに早春の東京の街、小川町から神保町界隈を歩いた。肌に触れる風もそれほど冷たくはなく、快い街歩きではあった。千代田区小川町3-28-13にあ…

昨年の3月7日は

雪が降り、冬の寒さに戻ってしまった。庭の鉢のビオラも凍えている。ブログ更新の意欲が萎えるほどで、昨年のわがHP(閉鎖)3/7(日)の記事を再録し、炬燵にて時と思念の推移を想ってみた。◆先日(2/19日・マチネー)東京両国のシアターXで、イプセン作『ロ…

こんな弁護士がいる

朝の「テレビ朝日」放送で、外岡潤という若い弁護士を紹介していた。法律事務所に勤務弁護士として働いてすぐに独立、福祉・介護に特化した法律事務所「おかげさま」を東京豊島区巣鴨に開業している。奇術・日舞・腹話術などの演芸を介護施設で披露しつつ、…

コンヴィチュニー演出『エフゲニー・オネーギン』など

08年9/13(土)に、東京文化会館大ホールで、東京二期会公演、ペーター・コンヴィチュニー演出、アレクサンドル・アニシモフ指揮の『エフゲニー・オネーギン』を鑑賞している。そのときも、タチアーナが大隅智佳子さんであった。ペーター・コンヴィチュニー…