小川町・神保町を歩く

(コースター with「ドメーヌ・ラ・クロワ・ベル:No.7白(DOMAINE LA CROX BELLE 2007:No.7:Blanc)」)


 
 ひさしぶりに早春の東京の街、小川町から神保町界隈を歩いた。肌に触れる風もそれほど冷たくはなく、快い街歩きではあった。千代田区小川町3-28-13にある、「ギャラリー間瀬」の世界観ギャラリーにて展示開催中の「中山次郎漆芸展」を鑑賞。案内に、「漆工芸の道を志して半世紀、次郎さんはいよいよ円熟の境地に到達しています。自分で木を挽き素地をつくる挽物から乾漆作品まで、四季を通して日常生活を豊かにする“用の美”をお楽しみください」とある。漆工芸の作品をまとめて見るのは、今回が初めて。大いに楽しめた。花の図柄の黒いコースターを1枚購入(5250円)。「日常の用」に使用できるかとなると、もったいない感じで、小物の装飾置物として座右に置きたい。なお、工芸作家の中山さんも、「ギャラリー間瀬」オーナーの間瀬さん(不在)も、かつて奉職していた、都立上野高校の出身で、その縁で、立ち寄った次第である。
(居酒屋「菊水」) 
 神保町1−38にある、居酒屋「菊水」に入る。昼は和定食で評判の店、ここでの初めての食事だ。季節もの定食がすでに品切れで、牡蠣フライ定食をいただく。コストパフォーマンス抜群で、美味しかった。ここの主人田辺さんは、わが母校の1年後輩(ここでクラス同窓会をするらしい)、しかも、今年設立50周年にあたる同じ「橙組」(2−3年は組同じ)の卒業なのであった。こちらが責任者で、実家の塗料を使って建てた、運動会のアーチ(翌年の橙組アーチを直接手がけた人が、王立英国建築家協会会員で、建築家・彫刻家のかの川上喜三郎さん!)の思い出など語りたかったが、残念ながら不在で、愛想のよい奥方さまに夜の居酒屋訪問を約して退出。
【追記】osamu_ukさんのtwitterに、ikedanobさん(池田信夫氏)のリプライあり。高くてまずい店ばかりの自由が丘などに比べて、「神田はどこへ行っても安くてうまい。観光客が来ないから」と。なるほど、納得。「菊水」さんも、よい仕事をされている。
 店を出てすぐのところに、古書店りぶる・りべろ」あり、現代詩集などの品揃えよく、水準が高い店との印象。池内紀(おさむ)編訳『ガレッティ先生失言録・象は世界最大の昆虫である』(白水社)を、840円で購入。興味を引く題名、愉しみである。
⦅写真(解像度20%)は、東京台東区下町民家の、上:白木蓮の花芽、下:木瓜(ぼけ)の花。小川匡夫氏(全日写連)撮影。⦆