わが近松劇鑑賞記録


 今年は、竹本義太夫300回忌、そして竹本座座付作者近松門左衛門生誕360年にあたるそうで、国立劇場小劇場で、5/11〜5/27(本日)近松の『曾根崎心中』(第1部公演)と『心中天網島』(第2部公演)の浄瑠璃2作品が記念公演される。残念ながらこのチケット完売で入手できなかった。
 近松門左衛門は、承応2(1653)年誕生、30代で浄瑠璃作者として作品を書き、40代で歌舞伎狂言の台本も書いたが、50代から浄瑠璃作者に戻り、72歳で亡くなっている。いまさらのことながら『曾根崎心中』も『心中天網島』(本来は「『心中天の網島』)も、人形浄瑠璃の作品である。
 こちらは恥ずかしながら近松劇はいずれも、浄瑠璃作品を原作とする歌舞伎の舞台と、映画、フラメンコの舞踊劇でのみ鑑賞している。世話物のみならず、時代物の人形浄瑠璃公演をぜひ観たいものではある。
 歌舞伎狂言は、国立劇場の通し狂言『博多小女郎浪枕(はかたこじょろうなみまくら)』と、二代目中村扇雀(現四代目坂田藤十郎)丈が、1981(昭和56)年「上方歌舞伎の保存とその伝統を長く後世に伝えていこうという趣旨」で結成した「近松座」の公演『心中天の網島』と『百合若大臣野守鏡』の二つを観ている。


 (『博多小女郎浪枕』1970(昭和45)年4月、国立劇場にて)


 (『心中天の網島』1986年3月、東京青山こどもの城の青山劇場にて。)

 ⦅『百合若大臣野守鏡(ゆりわかだいじんのもりのかがみ)』1987年5月、東京青山こどもの城の青山劇場にて。⦆

 ⦅映画『心中天網島』(篠田正浩監督:岩下志麻中村吉右衛門主演)1969年5月、東京銀座日劇文化にて。⦆

 ⦅フラメンコ劇『FRAMENCO曾根崎心中』(鍵田真由美&佐藤浩希演出・構成・振付)2005年7月、東京銀座ル・テアトル銀座にて。⦆

⦅写真(解像度20%)は、東京台東区下町民家の、上紫陽花ダンスパーティー、下カシワバアジサイ(柏葉紫陽花)。小川匡夫氏(全日写連)撮影。⦆