筒井清忠編『大正史講義』(ちくま新書)の、筒井清忠氏の「はじめに」が興味深い。1905(明治38)年9/5、日露戦争の講和条約に反対する国民大会が暴動化したもので、吉野作造は「民衆が政治上に於いて一つの勢力として動くという傾向の流行するに至った初め」がこの9月であるとしている。
この暴動鎮圧で軍隊が出動し、戒厳令が施行され、騒擾が全国に波及した。死者17人、負傷者数千人の事態となった。どうしてこういう事態に発展したのか。
マスメディアでは日本軍の圧倒的勝利ばかりが伝えられ、国民は限界に来た国力を知らされていなかったため民間から出される過大な賠償等の要求が当然のように受け取られ、多くの戦死者(当時10万人と言われた)・重税等の桎梏下、それを獲得できなかった小村寿太郎全権らに対して怒りが爆発したのである。
この事件をめぐるマスメディアと大衆の関係について「調査しえた各種の地方新聞によるかぎり、まず注目すべきは運動の組織には必ずといってよいほど、地方新聞社、ないしはその記者が関係していることである。新聞は政府反対の論陣を張り、あるいは各地の運動の状況を報ずることで運動の気勢を高めただけではなく、運動そのものの組織にあたったのである」(松尾尊兊)ということが指摘されている。(p.12)
大衆の政府に対する〈怒り〉のパフォーマンスがメディア(新聞)によって煽られ、〈怒り〉が増幅していく展開は、大正から現代まで貫かれているお馴染みの光景ではないだろうか。
当然ながら規定より早くに家に返されれば、まだ感染力のあるウイルスを出してる状態ですから、他の家族にうつす可能性もあり、出歩けば他者へうつします。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) 2021年8月7日
ですがその状態でも家に返さざるを得ないほど、首都圏は市中に中等症〜重症のコロナ肺炎患者が溢れており、苦しんで自宅待機をしているのです。
「入院する必要のある患者だけ入院させる」という当たり前の話が、なんでこんなに攻撃されるのか。日本(のマスコミ)は狂ってるんじゃないか。 https://t.co/1Y85cAVRUE
— 池田信夫 (@ikedanob) 2021年8月3日
サンモニ橋谷能理子アナ
— 藤原かずえ (@kazue_fgeewara) 2021年8月8日
大きな波紋を広げたのが政府が示した自宅療養をめぐる新たな方針でした。この入院制限ともいえる方針には異論が噴出。「中等症で自宅療養は無理だ(長妻議員)」
政府は中等症は入院不可とは一言も言っていません。悪質なミスリードはやめて下さいhttps://t.co/WwmcGsoskU
さすがの東京新聞も「軽症患者を無制限に入院させろ」とはいえないので、「政府が勝手に決めるな」という手続き論で文句をつける。医療政策を政府が決めるのは当たり前だ。
— 池田信夫 (@ikedanob) 2021年8月4日
中等症患者の入院制限方針 与野党から撤回要求 首相は否定「丁寧に説明」:東京新聞 https://t.co/cfmhzB4McU
「入院者以外は自宅療養基本」
— 小菅 信子/ Nobuko M. Kosuge (@nobuko_kosuge) 2021年8月2日
首相、病床確保方針https://t.co/HXHddBV1Hh
この記事、見出しと内容が違うような??
「重症患者、重症化リスクの高い人は確実に入院していただけるよう病床を確保する。それ以外の人は、自宅療養を基本とし、症状が悪くなればすぐに入院できる体制を」でしょ?
だから問題は「中等症の自宅療養」じゃなくて「入院したまま居座っている軽症患者を追い出す」ことなんですよ。そこまで言わないとわからないの? https://t.co/uTSXfYAtyw
— 池田信夫 (@ikedanob) 2021年8月4日
ただ今、夜中の2時から受け入れ先を探す、都内の救急隊要請を埼玉で受け入れました。朝、退院で空いた貴重な1床です。川越市民の病床は減ります。これが現状です。
— 岡 秀昭 (感染症専門医) (@profidokamdphd) 2021年8月9日
なんかさー、当院もうコロナ満床で、今日来た救急救命士さんが「あっちもこっちも満床」「ホテルも埋まった」「ホテルに具合悪い人いてすぐ呼ばれる」みたいな話してて、でも飲み屋街には灯りがともってノーマスクウェイがいっぱいいて、地面に転がってる人もいて、終わっていくんだなって思ったな。
— 小野えあ🪓 #T1DM (@eajoymd) 2021年8月7日
2020年にコロナの大流行を経験した欧米各国では巨額を投じて臨時施設を作り、病床を増やしましたが、殆ど使われずに閉鎖されたところが多数あります。
— 🍍Fumie Sakamoto,MPH,CIC,FLTN 坂本史衣 (@SakamotoFumie) 2021年8月5日
臨時病床を作れば逼迫が解決するという単純な話ではないことが分かる記事です。↓https://t.co/k69LDXVvYn
これはとても有望なRCTデータ。
— Yoshi Yonemitsu MD PhD (@yoshipatho) 2021年8月4日
感染者が出た家族に皮下注射型抗体カクテルを接種すると、症候性家庭内感染を92.6%阻止出来たと。
抗体カクテルは軽症者に有効なだけに、病院外で接種可能な皮下注射型は利便性がとても高い。
家庭内感染への有力な武器が、もうすぐ出て来そう。 https://t.co/b7egkYqTIS
中重症者のコロナ入院治療は集約化した方が効率が良い。少ない医療者で多くの患者を治療できるから。
— 宮川 絢子 /外科医 in Sweden / 双子ママ(みやかわ あやこ) (@AyakoMiyakawa) 2021年8月9日
通常診療では入院期間の短縮をすればかなり空きベッドが出る。医療者も患者も意識の改革が必要。日本は入院が実に長すぎる。 https://t.co/9spSKxgX9A