代役・坂東巳之助六役早替りの「骨寄せの岩藤」(歌舞伎座)観劇

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    8/7(土)は、歌舞伎座にて第一部公演、河竹黙阿弥原作『加賀見山再岩藤(かがみやまごにちのいわふじ)』を見物してきた。六役早替り主演予定の市川猿之助が新型コロナに感染し、本来は望月弾正に謀れて、主人采女の敵と信ずる側室お柳の方と誤って多賀大領の御台梅の方を殺害してしまう鳥居又助を演じるはずであった、坂東巳之助が代役となった。早替りで、望月弾正、多賀大領、梅の方も巳之助が演じ、又助役は中村鷹之資が務めた。1973(昭和48)年市川猿翁補綴・演出による京都南座公演では、七役早替りで又助も同じ役者が務めたらしい。むろん早変わりの中心は、かつてお家騒動で暗躍し殺害された局の岩藤の亡霊である。序幕第三場八丁畷(馬の死骸などを捨てる墓場)の場では、岩藤のバラバラの白骨が集まって一体の亡霊となる仕掛けがあり、面白い。
 大詰では、多賀大領が鬼子母神の入った厨子を岩藤に差し付けると、岩藤の姿は骸骨に変わり、バラバラの白骨に戻るのであった。序幕第三場の最後、復活した岩藤の亡霊が花の山の上を舞い飛び去って行く宙吊りの場もfantasticで酔わせる。

hochi.news 帰りは地下鉄東銀座駅に通じる地下の歌舞伎茶屋で、とろろ蕎麦の昼食を摂り、土産に歌舞伎揚を買った。

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