風のワインを


 今日は、終日春の突風が吹き荒れていた。庭でのエクササイズもできず、引きこもりの一日ではあった。買い置いてあるタラヴォン・ルージュでも開けて呑むのが相応しそうである。肉料理に合うそうなので、豚肉のしゃぶしゃぶをマリアージュとしていただいた。



 このタラヴォン(TALAVENT)とは、フランス語の古語で「風の下」の意味とのことである。風あっての葡萄(グルナッシュ)の生育なのである。
 http://blog.kaldi.co.jp/archives/cat_907516.html(「タラヴォン・ルージュ:レオ流ワイン生活」)
 ラベルには、ギリシアギリシャ)神話の風の神(the Greek god of the winds)アイオロス(Aeolus)の像が載っている。

 わが所蔵の高津春繁著『ギリシャローマ神話辞典』(岩波書店)では、アイオロスの項は同名の神が3名説明されてあり、風の神としてのアイオロスに関しては、以下の通り。
……風の支配者:ヒッポテースの子、一説にはポセイドーン神の子。彼はアイオリア島に住みその六人の息子と六人の娘は相互に結婚して父の島に居住していた。彼は嵐を袋に閉じこめる力を有し、《オデュッセイア》では、オデュッセウスの帰国に対する逆風を閉じこめた袋を彼に与えた。これより彼は風神と見なされるにいたり、《アイネーイス》では風を岩屋内に閉じこめているように描かれている。……
 このアイオロスの住む島アイオリア島は、現在シチリアのエオリオ諸島最大の島リパリ島がそれだとされているらしい。
 http://www.siciliaclub.net/lipari.html(「リパリ島:シチリア便り」)

⦅写真は、東京文京区湯島天満宮境内のアセビ(馬酔木)。小川匡夫氏(全日写連)撮影。コンパクトデジカメ使用。⦆