森繁久彌主演の舞台を観たのは、あとにも先にもこのミュージカルだけである。20世紀初頭、ロシア帝政下ウクライナ地方の寒村アナテフカ（架空の村）に暮らすユダヤ人家族が受けた迫害（ポグロム）・追放の物語で、ウクライナ生まれのユダヤ人作家ショロム・アレイケム（Sholem Aleichem：ショーレム・アレイヘム）の一連の小説を原作としている。この日本の舞台では、森繁久彌演じるテヴィエはまるで旧い日本の父親像そのものであったが、物語の背景には、ウクライナにおけるユダヤ人迫害の歴史が存在しているのである。
http://inri.client.jp/hexagon/floorA4F_ha/a4fhb200.html#02（「ロシア帝国における反ユダヤ政策の実態」）
http://inri.client.jp/hexagon/floorA4F_ha/a4fhb200.html#03（「ウクライナ人によるユダヤ人迫害 」）
元外交官でウクライナ語・ベラルーシ語にも通じているとの評論家佐藤優氏によれば、ウクライナ政権を倒した勢力のなかには反ユダヤ主義者も混在しているようである。エジプト政変のとき、独裁者対正義派の市民との一次方程式で理解した〈論調〉否床屋政談も少なくなかったが、もはやそれほどお目出度い情勢把握はないだろう。
http://www.bfpj.org/know/teachingletter/?id=171（「世界に台頭する反ユダヤ主義 -前編-」）
http://ameblo.jp/zipang-analyzing/entry-11795451224.html（「ウクライナ問題・ロシアのクリミア併合（1/3）【佐藤 優】」）
http://ameblo.jp/zipang-analyzing/entry-11795479558.html（「ウクライナ問題・ロシアのクリミア併合（2/3）【佐藤 優】」）
http://ameblo.jp/zipang-analyzing/entry-11795491710.html（「ウクライナ問題・ロシアのクリミア併合（3/3）【佐藤 優】」）
ウクライナ国内のインターネットで使われる言語。赤がウクライナ語、青がロシア語。文化の対立を示している。 Red-Ukrainian. Blue-Russian. pic.twitter.com/h7ohBKvLpE
— Tetsuya Kawamoto (@xxcalmo) 2014, 3月 1
｟写真（解像度20%）は、東京台東区下町民家のカイドウ（海棠）。小川匡夫氏（全日写連）撮影。｠
