「春風亭一之輔ひとり会」を聴く


 昨日10/3(木)は、東京文京区湯島天満宮参集殿会場にて、「春風亭一之輔ひとり会」を聴いた。S氏主宰落語研究会の定例会である。参加者数は、10名。この会場で催されている「ぎやまん寄席」の10月の企画。
 http://sfewf.exblog.jp/19423462(「ぎやまん寄席と野乃川あいこさん」)
 さて当日の番組は、前座(春風亭一力):道灌 1:近日息子 2:鮑(あわび)のし 仲入り 3:お血脈(けちみゃく)。
 http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2005/03/post_6.html(「近日息子:落語あらすじ辞典」)
 http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2004/10/post_10.html(「鮑のし:落語あらすじ辞典」)
 http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2005/08/post_6911.html(「お血脈:落語あらすじ辞典」)
 http://ginjo.fc2web.com/257oketimyaku/oketimyaku.htm(『落語「お血脈」の舞台を歩く』)
 初めて聴く春風亭一之輔、リズムよく最後まで飽きさせない。「近日息子」、「鮑のし」ともに楽しめたが、地噺(台詞の少ない、地語り中心の噺)の「お血脈(けちみゃく)」でもけっこう笑いをつくっていた。釈尊の生誕地を「いまのインドですな」と言っていたのは、「いまのネパール」の間違い。一之輔が噺で、修行中のシャカに乳粥を差し入れた少女の名はスジャータ、と言ったら笑った客多し、これは事実、笑うところではない。「主人公の石川五右衛門が血脈の印を額に押し当てる場面はどうしても芝居調子でやらねばならない。そこのところを、不精して、歌舞伎を見たこともないような噺家が、いい加減にやろうものなら、噺の面白さが半減してしまう」とは、立川志らく師匠の見解(『全身落語家読本』新潮選書)。一之輔の所作はさらりとしていたが、閻魔大王を前にしての挨拶の演技が大いに芝居がかっていたので、サゲはこれで十分であったかと。三遊亭圓生の音源は残ってないそうで、比較対照叶わず残念。
 終了後は、昌平橋通りを渡ってすぐのところの居酒屋で検討会&呑み会となった。生ビールで乾杯の後、芋焼酎黒甕(くろかめ)を3本ほど空けて解散。JR津田沼駅に着いたとき、東京行総武線快速の最終0:03時発が出る直前であった。