杞憂かどうか

 西尾幹二氏の『GHQ焚書図書開封7・戦前の日本人が見抜いた中国の本質』(徳間書店)は、氏が「戦前を代表する秀れたシナ通、中国通」と評価する長野朗という人の文章に、それぞれのテーマごとにコメントを付して構成されている。すべて妥当な見解であるかどうかは保留するにしても、学ぶことが多い。さて、「第8章:移住と同化」のところに、西尾氏のコメントがある。怖くなった。杞憂なのかどうか、わからない。即ち、
……いまは中国人によって沖縄の土地が狙われています。
 中国からやってきた移民はまず日本国籍を取得しようとするでしょう。日本がいまのような安易な入管制度を続けていたら国籍なんかじつに簡単に取れます。住民票を取ってしまえば、それを移すことは簡単ですから、東京や大阪に暮らしていた中国人が大挙して沖縄に住民票を移す。日本は自由の国ですから移動は簡単です。しかも、すでに「日本人」になっているわけですから、その移住はだれにも止めようがない。げんに、沖縄では人口のかなりの部分が中国系移民で占められているといわれています。……(同書p.251)
 この「といわれています」との表現は注意を要するが、その実態があるとすれば無関心であることは許されまい。

⦅写真(解像度20%)は、東京台東区下町民家の 、ソシンロウバイ(素心蝋梅)その2。小川匡夫氏(全日写連)撮影。⦆