谷津バラ園遠足(個人企画)

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 昨日5/25(水)、習志野市谷津バラ園に個人企画の遠足を実施した。ひさしぶりの訪問。すでに枯れつつあったり散ってしまった品種の薔薇も多くあったが、ほぼ盛りの状況。初夏の陽射しは強かったが、湿度は夏のそれではなく、十分に満喫できた。このバラ園には、薔薇以外の花も開花していて見逃せない。入場門から入って右奥の薔薇の木のすぐ後ろで、春咲きクリスマスローズがまだ枯れないで多く花を付けていたのは感動的。ニオイバンマツリ、ツルニチニチソウブラシノキなども薔薇と張り合って主張し負けていない。
 ここの薔薇では何といっても、習志野市制50年を記念して作出された品種、ローズ50・ならしのが看板であろう。オレンジ色の薔薇で、あまり同系色は多くなくそれなりに存在感がある。

 

 個人的には、鉢植えで薄紫色のかれんという名の薔薇が最も気に入った。同系色で半つる性のブルーフォーユーと、つる紫雲もすてき。『ガラスの仮面』の北島マヤに贈られた「紫のバラ」は、もっと濃い紫色だろう。

 とくに香りが魅力の薔薇が選別されて一画にまとめて配置されている。ここでマスクを外して大いに楽しんだが、誰一人としてマスクを外していない。距離さえ保てばだいじょうぶだろう。せっかくの香り、もったいない。その中にマリア・カラスという薔薇があった。そこそこのオペラファンとしては注目した。

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ニオイバンマツリ

ツルニチニチソウ

ブラシノキ

 堪能して退出。出入り口そばの店でバラのアイスクリームを購入、休憩所で食べた。美味しかった。

 京成線利用で船橋まで行き、東武内の味乃宮川で鰻重をいただき帰宅した。楽しい遠足であった。








 

今日は「世界亀の日(World Turtle Day)」

 今日は、American Tortoise Rescueが2000年に制定した「世界亀の日(World Turtle Day)」だそうである。亀は、種類を問わず互助の精神をもっているようだ。感動。

【『鎌倉殿の13人』の亀】

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前進座公演、鶴屋南北作『杜若艶色紫(かきつばたいろもえどぞめ)』(国立劇場)観劇

   5/18(水)国立劇場大劇場にて、前進座五世河原崎国太郎33回忌追善公演、鶴屋南北作、小池章太郎改訂、中橋耕史補綴・演出『杜若艶色紫(かきつばたいろもえどぞめ)・お六と顔哲』を観劇した。

   長くはない芝居ながら、善悪・正邪入り乱れていて、登場人物の関係性をすぐには把握しがたい。土手のお六(河原崎國太郎)と願哲(藤川矢之輔)は悪党仲間であるが、花魁八つ橋(河原崎國太郎・二役)に横恋慕する釣鐘弥左衛門(益城孝次郎)のために、恋人で八つ橋を身請けするはずの佐野次郎左衛門(嵐芳三郎)を陥し入れ、また八つ橋も騙して二人の仲を引き裂き、弥左衛門の企みを成就させる。次郎左衛門は裏切られたと早合点し、寝所に忍び込んで八つ橋を斬り殺してしまう。お六は、ふとしたことから八つ橋が生き別れた実の妹だったことを知り、せめてもの詫びに顔哲の企みを潰そうとする……、という展開。最後はお六も、顔哲も、佐野次郎左衛門も役人に追い詰められての大立ち回り。(低価格入場料金の)前進座の芝居でどうかと思えば杞憂、杜若の図柄満載の華麗な舞台装置で、歌舞伎の醍醐味を満喫できた。
 何と言っても、河原崎國太郎の演技力と存在感があって、役としての土手のお六の魅力も加わり、南北劇を愉しめた。この土手のお六について、上演筋書に「土手のお六〜綽名で呼ばれた女たち」と題して、南北研究の泰斗古井戸秀夫東京大学名誉教授が寄稿している。
 鶴屋南北は土手のお六の前に「騙りに入って強請る女のドラマ」を二つ書いていて、一つが、元は乳母日傘で育てられながら、酒と博奕と男でしくじり、ついには二の腕に釣鐘の刺青を入れた私娼窟の女亭主となった音羽婆アの話。さて松浦静山の『甲子夜話』には、蟹の刺青を入れた二人の女の話がある、と。

……ひとりは湯島の鳶の寡婦で「よし」という名の女で、刀を抜いて暴れる狂人の前に飛び出し、丸裸になって尻の刺青を見せ、刀を奪い取った、義侠の女であった。もうひとりの「加久」の蟹も尻にあって、女陰を開こうとしている。この加久は質屋に強請りに入って陰門をさらした。普段から褌ひとつで大道を闊歩、立ち小便をして歩く、あばずれであった。後者のあばずれが音羽婆アに重なり、前者の義侠の女が土手のお六になったのである。

 

 

国立劇場と校倉造り

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 上記日本コンクリート工学会「デジタルアーカイブ・建築」によれば、国立劇場は「1966年竣工 正倉院の校倉造りを基調とした外観デザインは、歌舞伎などの日本の古典芸能を保存振興する建物の趣旨と皇居前の日本的な景観と調和した演出となっています」とのこと。

   海野聡東京大学大学院建築学専攻准教授の『森と木と建築の日本史』(岩波新書)に、古代の建築物である倉庫についての記述がある。

 また、古代に大量に造営された建築物として、倉庫を紹介したい。奈良時代の倉庫としては、断面を変形三角形の校木(あぜき)で組み上げた校倉が有名であるが、現存建築のほかにも板倉や丸木倉などがあったことが、各国の正税帳や寺院の財産目録である資財帳などの史料から知られる。現存する奈良時代の倉庫は正倉院に代表されるように校倉であるが、この校倉では独自の設計方法が用いられていることが、近年の研究成果により明らかとなった。通常の古代の建物では、各柱間の寸法を8尺、10尺などキリのいい寸法とする完数尺で設計しているが、校倉の場合は、桁行方向・梁間方向の総長でキリのいい寸法となるように設計している。
 この設計方法は、校倉が柱間ごとではなく、一丁材の校木を組み上げて各面の壁面を一体で構成することに起因するとみられ、それゆえに柱間ごとの寸法ではなく、総長で設計しているのである。実際、手向山神社宝庫・東大寺本坊経庫(ともに奈良市)は、桁行30尺、梁間20尺と同じ規模であり、総長によって校倉を規格化していることがわかる。これらはもともと東大寺の油倉であり、大量に建てられた校倉の一部であったとみられる。(pp.59〜60)

 昨日5/18(水)は、国立劇場大劇場にて、前進座公演、鶴屋南北作『杜若艶色紫(かきつばたいろもえどぞめ)』を観劇。この少年のころから通っている国立劇場の建物も、もう見納めとなるのだろう。

 

須永朝彦一周忌

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岩松了は俳優かつ演出家

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 この夏公開の映画『サバカン SABAKAN』。今日の朝食はEPAを考慮して(味噌味)サバ缶だった。タイミングがいい。子供の主役二人以外の大人の脇役陣は、尾野真千子竹原ピストル貫地谷しほり岩松了草なぎ剛。これは観たくなるキャスティング。

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 10月公演、岩松了演出の舞台『クランク・イン』(本多劇場)。出演は、眞島秀和吉高由里子秋山菜津子ほか。これも魅力的なメンバー。NHK朝ドラ『花子とアン』で、岩松了吉高由里子は放送をめぐって、番組編制局長役と作家役という立場で〈対決〉していたが、今度は演出家と女優の関係か。面白い。吉高由里子出演の舞台は、2015年10/14(水)シアターコクーンにて、船橋市出身の赤堀雅秋演出『大逆走』を観ている。

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 岩松了作・演出の『不道徳教室』では俳優としても舞台に立っていた。またいつか、この演出家の演出で、二階堂ふみ主演の芝居を観てみたい。

室生犀星「供物」

 

初夏の六義園

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 六義園は、徳川綱吉将軍の治世側用人であった柳沢吉保がみずから設計・造営した別荘庭園。昔職場が近くにあったため、何回か入園している。
 柳沢吉保について恥ずかしながらあまり知らない。読むべき参考文献があるようだ。

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 著者の福留真紀東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授は、都立小石川高校東京女子大学文理学部お茶の水女子大学大学院後期博士課程と歩んだ学究で、日本近世政治史研究がフィールドとのこと。六義園に行ってから読むか、行く前に読むかはそれぞれだろう。