『その女、ジルバ』(東海テレビ・フジテレビ系)は面白い

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 池脇千鶴主演のドラマはめずらしい。かつてWOWOWで観た、呉美保監督の『そこのみにて光輝く』は、綾野剛池脇千鶴の共演、原作が佐藤泰志でそのことさら暗い色調に、他の小説作品同様気が滅入るところもあったが、映画にはけっこう引き込まれた。
 このドラマは脇役陣が魅力的、安心して観ていられる。江口のりこは、『わたし、定時で帰ります。』(吉高由里子主演、TBS)、『これは経費で落ちません!』(多部未華子主演、NHK)でも独特の味を出していたが、このドラマでもお寿司の高級ワサビの〈存在感〉。土曜深夜の放送で、基本12時までには就寝のわが原則を逸脱するも、それだけの面白さはある。

simmel20.hatenablog.com ところで『その女、ジルバ』の題名からは、昔ヒビヤ・みゆき座で観た、ミカエル・カコヤニス(マイケル・カコヤニス)監督、アンソニー・クイーン&イレーネ・パパス共演の映画『その男ゾルバ』を思い出した。この映画のラストシーン、浜辺でアンソニー・クイーン(ゾルバ)とアラン・ベイツ(バジル)が絶望をも超えて踊るダンスシーンは、忘れられない名場面であった。『その女、ジルバ』の社交ダンスの場面は、映画『その男ゾルバ』へのオマージュなのかも知れない。

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