市原悦子の逝去を悼む

 後輩・市原さんの声「日本の演劇界の宝」 仲代達矢さん:朝日新聞デジタル
 俳優座創立20周年記念公演、小沢栄太郎演出の南北作『東海道四谷怪談』(1964年11月俳優座劇場)の端役出演の舞台などで観ているらしいが、主演の舞台は、いずれも浅利慶太演出、日生劇場にての、ラシーヌ作『アンドロマック』(1966年5月)と、ジャン・アヌイ作『アンチゴーヌ』(1967年7月)を観ている。たしかに日生劇場の大舞台に負けない声の質と美しさがあった。この声の持ち主を抜擢した演出家は、昨年亡くなっているが、奇しくも、テレビ放送の『まんが日本ばなし』で、市原悦子と共にすばらしいナレーションを担当した 常田(ときた) 富士男も黄泉の人となっている。あまり関係ないことだが、わが家を施工している建築会社の会長及び社長が昨年暮れに弔問に来訪、この会長熊本県出身で、常田 富士男さんと済々黌(せいせいこう)高校で同級生であった。会長の話では、高校生のころから演劇志望であったとのことである。その縁で船橋まで訪れたこともある。
 女優市原悦子さんのご冥福を祈りたい。