

公演パンフレットの中身は、ミニプログラムと『春の祭典』写真集 ¥3000



生前のピナ・バウシュ&ヴッパタール舞踊団のダンス劇の舞台は、4回の来日公演を観ているにもかかわらず、『春の祭典』は今回が初めて。アフリカ13カ国から結集した精鋭の男女のダンサーが、砂の撒かれた舞台で踊った。2002年来日公演の『緑の大地』の緑の眩しさと対比して、砂塵が舞う大地での黒褐色の肌の輝きが印象的であった。女性ダンサーが張り詰めた上半身をまっすぐに、舞台を疾駆する独特の動きは「あっ、ピナ・バウシュだ」と懐かしいものであった。2021年7/24(土)彩の国さいたま芸術劇場で観た、金森穣主宰Noismの『春の祭典』は鋭利で都会的なセンスを感じたが、ピナ・バウシュのこちらの舞台は、土俗的で〈暴力的な〉力の奔流を浴びせられた。生贄に選ばれる女に渡される布の衣装の赤色が血の犠牲を象徴していて、残酷ではある。ストラヴィンスキーの強烈な音楽が、その犠牲の血を呑み込んで、死と再生の大地の営みを歌い上げるのだ。
黒人ダンサーの群舞の美しさといえば、1980年来日公演の米国アルビン・エイリー舞踊団の『リベレーションズ』を思い起こすが、あれは明快で洗練されていたかと記憶している。
なお『春の祭典』の前に、生前ピナ・バウシュが踊っていたソロ作品「PHILIPS 836 887 DSY」(エヴァ・パジェ出演)と、セネガル系フランス人ダンサー、ジェルメーヌ・アコニー振付・出演の「オマージュ・トゥ・ジ・アンセスターズ」の2作品が上演された。









