神保町の三省堂書店は来春閉店→建て替えのニュースは驚いたけど、昔のちーっちゃな三省堂(古くて背の高い書架が印象的だった)が今のビルに変わった時は衝撃的だった。あれから40年とは。記憶は昨日のことのように鮮やかなり。 pic.twitter.com/NgLVOmYP7f
— 樋口尚文=『大島渚全映画秘蔵資料集成』『秋吉久美子 調書』 (@higuchism) 2021年9月2日
三省堂の神保町ビルでの思い出としては2件ある。一つは、哲学者池田晶子さんの著書『14歳からの哲学:考えるための教科書』(トランスビュー2003年3月初版)が上梓された折、記念サイン会が三省堂神保町本店ビル1Fで催され、そこでその本に署名していただいたこと。実物が想像以上に美形でかつ艶やかなので驚いた記憶がある。問いかけるような視線も忘れない。
もう一つは、『トマス・ド・クインシー著作集 Ⅰ』(国書刊行会 1995年3月初版)を買ったこと。じつは、はじめ東京堂の2Fで買い求めるはずだったのだが、全集ばかり並べられている書棚に近づこうとしたところ、男性店員が本を手押し車に乗せて運んでくるのに遭遇、ぶつかりそうになった時、その人が「失礼」と極めて事務的に声を出したので、店で買う気が失せ、すぐに三省堂ビルに直行、そこで買った次第。収録の『「マクベス」劇中の門口のノックについて』を帰宅後読んで感動、買うのをやめずよかったと思った。