大局的展望は正しいとしても

「キャノングローバル戦略研究所(CGI)」研究主幹の湯原哲夫氏が、「大震災がもたらしたエネルギー危機とその克服のためのエネルギー戦略」と題して、エネルギー問題に関する最新のコラムをCGIのHPに掲載している。
 http://www.canon-igs.org/column/energy/20130322_1780.html(湯原哲夫のコラム・論文)
 おそらく大局的には、氏の提言が正鵠を射ているかと考える。しかし、はじめてフクシマの警戒区域内に入って調査できたという、リスク研究家中西準子さんの絶句の後の感想を読んで立ち止まってしまうのである。
……今回の立入で強く感じたことが二つ、一つは、津波地震の被害が甚大であること、つまり、放射性物質に加えて津波地震があること、ふたつ目は、放射線量が非常に高いこと。ふたつ目は、当たり前じゃないかと言われるかもしれないが、やはり、その数値の高さに何も言えなくなる。地図上で高い数値はみたことあるが、自分で測って見ると、打ちのめされる。こういう事故かと。……
 http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak626_630.html#zakkan630(「警戒区域内立入−想像以上の惨状、除染の前に都市計画が必要−」)
朝日新聞」と「読売新聞」掲載のインタビュー記事にある、中西準子さんの、国のあるべき除染目標と、被災者への移住の選択肢を用意せよとの提案には共感する。
 http://agora-web.jp/archives/1526309.html(『「1ミリシーベルト」目標の見直しを』)
⦅写真(解像度20%)は、東京台東区下町民家で春に咲いた、ミセバヤ(多肉植物)の花。小川匡夫氏(全日写連)撮影。⦆