「桃月庵白酒独演会」鑑賞

 昨晩9/24(月)は、東京銀座博品館劇場にて、「桃月庵白酒(はくしゅ)独演会」を鑑賞した。S氏主宰落語研究会の定例会への参加。出席は、10名。
 桃月庵白酒は、五街道雲助に弟子入り、平成17(2005)年真打ち昇進の噺家。脂が乗ってきているとの印象であった。香盤は、1:林家扇「饅頭怖い」、2:桃月庵白酒「山崎屋」、3:マジック、4:白酒「宿屋の富」。
 林家扇は、「落語界の剛力彩芽でーす」と口上、わが席がQ列10番と後ろであったためか、意外となるほどと納得してしまった。白酒の「山崎屋」。若旦那が、惚れ込んだ北国(吉原)の花魁=お花を、妾囲いの生活を旦那にばらすと若旦那に脅された番頭の策略で、みごと身請けし嫁にすることに成功する噺。頭(かしら)の家で旦那が初めてお花に出会う場面が、印象が弱かったか。「宿屋の富」、大金持ちを装うボンビーは、田舎者でも(小さん)、江戸っ子が田舎者のふりをする(談志)のでもなく、振り込め詐欺の男のようにふつうに偽る男として演じていた。日本橋馬喰町の旅籠で買った富くじの抽選場所が湯島天満宮湯島天神)というのは、遠すぎる感じ。やはり日本橋の椙森(すぎのもり)神社のほうがわかりやすい。
 抽選の場での、花魁を身請けしたい男の夢語りに力を入れていた。たしかに面白い。しかし少ししつこいか。主人公の偽お大尽が千両富が当たっているのを発見するところは、たっぷり時間をかけ演じた。説得力あり、この男のこれまでの人生が想像されて味があった。
 満足できた独演会であった。終演後、新橋駅近くの居酒屋で会食。参加は、9名。生ビールで乾杯の後、十分な料理の皿を平らげつつ、麦焼酎ボトル3本注文、大いに呑みかつ談笑。みなさん病気の話題に傾きがちなのは、止む無し。11時を過ぎた外へ出れば、激しい雨が地面を叩き付けていた。こちらは想定内の気象で、ひとり傘を広げ悠々新橋駅にむかった。
 http://www.geocities.jp/tougetuan/(「桃月庵白酒のHP」)
 http://ginjo.fc2web.com/182yamazakiya/yamazakiya.htm(「山崎屋」の舞台を歩く)
 http://ginjo.fc2web.com/002yadoyanotomi/yadoyanotomi.htm(「宿屋の富」の舞台を歩く)
⦅写真(解像度20%)は、東京台東区下町民家の、コムラサキ(小紫)。小川匡夫氏(全日写連)撮影。⦆