(3/16誕生日の)ベルナルド・ベルトルッチ監督作品では『殺し』がいい

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 『殺し(La Commare Secca=干からび枯れたおばさん)』は、ベルナルド・ベルトリッチ監督作品だが、原案はパオロ・パゾリーニである。もともとベルトリッチはパゾリーニ監督のもとで助監督をしていた。この映画は好きな作品で、昔たしか文京区千石の三百人劇場で観た記憶がある。イタリア文学者の米川良夫氏は、上映パンフレットで両監督を比較して論じている。

 ともあれ、パゾリーニがみずから監督・撮影していたならば、死を正面に据えてまともに描くものになっていたはず(パゾリーニの証言)の原案から、ベルトリッチは死をまさに「時の流れ、物が朽ち果てる有様」として、あるいはまた「カットのつなぎ、印刷のスペースのような空虚な時間」(インタビュー)として描き出している。つまり、ベルトリッチによれば、彼はパゾリーニのように死を悲劇(とりわけギリシャ悲劇におけるような)としてではなく、「日常の中断、物事の表面をかすめる軽い出来事として」示そうとしたのだった。(p.7) 

3月15日を警戒せよ(Beware the ides of March.)

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▼英国ヤング・ヴィック・シアター・カンパニーの来日公演、
『 JULIUS CAESAR』で(2000年11月東京グローブ座)は、古代ローマの浴場の場面で、男優らがフルヌード、シェイクスピアの本場の〈迫力〉に感動した思い出がある。

 

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▼1977年1月東横劇場での劇団俳優座公演、増見利清演出『ジュリアス・シーザー』の舞台を思い出した。加藤剛がブルータスを、河原崎次郎がシーザーを、仲代達矢がアントーニアスを演じている。

「砂川涼子ソプラノリサイタル〜日本のうたを歌う〜」(3/9 サントリーホール・ブルーローズ)を聴く

 アンコール曲は、グノー作曲『ファウスト』第3幕「トゥーレの王〜宝石の歌」マルグリートのアリア

 





NHK大河ドラマ『光る君へ』は予想通りの展開

【参考】

www.aozora.gr.jp

https://kguopac.kanto-gakuin.ac.jp/webopac/bdyview.do?bodyid=NI30000178&elmid=Body&fname=075.pdf

関東学院大学文学部 紀要 第125号(2012)「わが国平安朝期における350年に及ぶ 死刑停止の史実と意味 ――保元物語』と『古事談』を中心に ―― 」 多ケ谷 有子

 

 

自宅用メガネ新品購入

 昨夜炬燵で確定申告書の作成中、細かい文字が見えにくいので外していた(自宅用)メガネを、ちょっとしたタイミングで踏んでしまい、フレームを壊してしまった。本日Zoffに行って、新しいメガネを作ってもらった。前のデータが残っていて、その時はそれを緩めに修正して作ったのだが、今回はデータ通りに作ってくれ、細かい文字も鮮明に読みとれた。壊して正解ではあったのだった。

キース・ウォーナー演出、アクセル・コーバー指揮楽劇『タンホイザー』観劇(2/29)


 座席に着いたら、何とチケットがない。バッグの中を探してもなし。会場で紛失したらしい。プログラム引換券のほうに注意が集中したためだろう。焦ったが、どうせ自分の席には誰も来ないし、1幕目終わって気にしないことにした次第。初めての経験だ。

 

パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ兄弟監督の『カオス・シチリア物語』

natalie.mu  パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ兄弟監督の『カオス・シチリア物語』は、1985年8月シネ・ヴィヴァン六本木で観ている。四つのエピソードとエピローグ(母との対話)から構成されたオムニバス映画で、とくにエピローグの、(追想の)少年少女たちが白い軽石の山に登り、頂から「両手をのばし、リズムをつけてまっ白な斜面を弾むように降りていき、そのまま青い青い海に入っていく」とシナリオに書かれた情景は、感動的に美しいシーンであった。この映像だけで、長く記憶に残っているわが映画鑑賞ベスト10の作品である。