パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ兄弟監督の『カオス・シチリア物語』

natalie.mu  パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ兄弟監督の『カオス・シチリア物語』は、1985年8月シネ・ヴィヴァン六本木で観ている。四つのエピソードとエピローグ(母との対話)から構成されたオムニバス映画で、とくにエピローグの、(追想の)少年少女たちが白い軽石の山に登り、頂から「両手をのばし、リズムをつけてまっ白な斜面を弾むように降りていき、そのまま青い青い海に入っていく」とシナリオに書かれた情景は、感動的に美しいシーンであった。この映像だけで、長く記憶に残っているわが映画鑑賞ベスト10の作品である。