『マヨルカ島の捜査ファイル』のミランダ沼にハマる

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 Hulu配信のBBC制作ドラマ『マヨルカ島の捜査ファイル』が面白くて、あっという間にシーズン1全10話を観終えてしまった。アメリカABC制作の『キャッスル』の、ニューヨーク市警の堅実で逞しい美人刑事ケイト・ベケット(スタナ・カティック)と、ベストセラー作家で少年っぽいリック・キャッスル(ネイサン・フィリオン)のコンビと似たところのある、もともとはロンドン市警のやや堅物の美人刑事ミランダ・ブレイク(エレン・リース)と一見チャラ男風であるが言動に筋は通っている、ドイツ人でマヨルカ警察勤務の刑事マックス・ウインター(ジュリアン・ルーマン)のコンビが、初めはギグシャグしながら、次第に静かに惹かれあって、よい相棒(Compañero)として一つ一つ事件を解決していく物語。
 どのエピソードも味があるが、とくに面白かったのは第8話のエピソード。いまは寂れてしまった町の閉鎖された闘牛場で、その闘牛廃止運動の中心人物だった作家が肩から心臓を貫いて一刺しで殺される。目撃者の証言では、闘牛士の格好をした人物が現場から立ち去っているとのこと。二人は怪しそうな人物に次々にあたっていくが、最終的にかつてスーパースターであった闘牛士の娘の犯行とわかる展開。闘牛が残酷なイベントであるとの立場のミランダに対して、「その土地の伝統的文化にリスペクトを払うべきだ」とマックス。殺された作家の妻は「夫が殺されても悲しいとは思わないわ」と言ってのける。その作家は、動物倫理のイデオロギー的正義の念と、小説のネタにして出版し儲けることへの情熱とから廃止運動の先頭に立っていたのであって、身近の人間を愛することを忘れていたのである。
 マヨルカマジョルカ)島は、沖縄本島の3倍もの土地面責だそうで、かつて那覇市から美ら海水族館までずいぶんバスに乗った思い出があるので、それとの比較からマヨルカ島は広大な島との印象。物語中でも鉄道が出てきた。エピソードの第5話で、ブドウ栽培とワイナリーの美しい風景が描かれていたが、ミランダ沼にハマった記念にと、楽天ショップ「ゴリヨン」を通して、マヨルカのワイン「モルスカ・ティント」を注文、19(日)に届くとのこと、楽しみ。

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