再生医療の可能性:大和雅之博士

 昨日夜BS日テレ放送の「加藤浩次の本気対談!コージ魂!!大和雅之(細胞生物学者)細胞シートで再生医療革命」は、面白かった。大和雅之東京女子医科大学教授は、日本再生医療学会理事で、細胞シートなるものを応用した再生医療の世界最先端の研究者の一人とのことである。大学の友人S君に気楽についていってこの分野を選んだ経由の話とか、自然(環境)が自分には馴染めず嫌いであるとか、プライベートに関わるトボけたトークも愉快であったが、何といっても、細胞シートを応用しての今後の治療の可能性のことは、感動的で勉強になった。「胎児治療」という言葉もあるそうで、難病に苦しみそうな子供を、胎児の段階で治療できる可能性のところなど、素人にはじつに新鮮な驚きであった。日本では歯科治療のみに認められている「混合診療」について、昔アメリカの航空会社で経営難に陥ったとき、座席のクラス分けを実施し、高額のコース利用者からの利用料によって収益が生まれ、そのことによって「エコノミークラス」の料金を利用しやすく設定できた例を挙げ、いま日本全国の多くの病院の経営難を指摘し、いっぽうの高額診療の設定によってこれを打開できる可能性を述べていた。なるほど参考になった。
「保険でも、病院の薬代って高くないですか」と加藤浩次さんが言えば、すかさず「あなた稼いでいるでしょうが」と混ぜっ返してから、「いま脚をけがして整形外科に通院していますが、1回250円ほどで包帯まで取り替えてくれます。だから全体で観ると一概に高いとはいえないんですよ」と応じた。さすがに頭の回転が速い。

 http://twins.twmu.ac.jp/gcoe/84.html(「東京女子医科大学:大和雅之」)
 じつはこの人の名を知ったのも、NHKクローズアップ現代」に出演するのでよろしくとの、Facebook高校同窓会の記事がきっかけであった。この番組では、大和雅之氏はきちんとネクタイにスーツ姿であった。日本では再生医療に規制がないため、トラブルや副作用などが生じた場合の対策がルール化していないこと、海外から多くの〈患者〉が押し寄せてきていることなど注意を促していた。この話も印象的であった。