伊藤正次と貫地谷しほり

 先週の1/19号では、壇蜜の「剃毛ヌード」写真など載せて、かつての迫力を取り戻しつつある『週刊現代』1/26号に、元NHK演出家大友啓史氏の「シリーズ役者論」の第10回として、女優貫地谷しほりさんの写真と大友氏との対談が掲載されている。(写真撮影は、古賀千尋さん。)
(同誌より拝借)
 対談で、貫地谷しほりさんは、中学3年から高校2年まで、「伊藤正次演劇研究所」へ週3回通って、毎回夕方から終電まで演劇について学んだことを語っている。いまは亡き伊藤正次さんは、「役者は雑談が命」との持論で延々と自分の話を聞かせるだけで、発声とか技術的なことは自分で学べ、と言って教えてくれなかったそうである。このことは、次の「伊藤正次演劇研究所=Ito・M・Studio」のHPに公開されている記事と同じである。
 http://ito-m-studio.com/engeki_kenkyujo/kanjiya_shihori/kanjiya_shihori.html(「Ito・M・Studio:貫地谷しほり」)
 貫地谷しほりさんのよき指導者であった、俳優伊藤正次の歩みを見ると、昔「三期会」の舞台公演でけっこう観ていることに気づいた。

 三期会・新人会・青年座・同人会・仲間の劇団合同公演の、『戯劇春秋』。1963年8~9月、東京・都市センターホールにて。演出は、千田是也、伊藤正次は呉景開(ウ・チンカイ)の役。

 劇団「三期会」公演、ゴーリキー原作によるベルトルト・ブレヒト作『母(おふくろ)』。1964年7月、俳優座劇場&都市センターホールにて。演出は広渡常敏、音楽林光。伊藤正次は、アントン・リービンの役。

 劇団「三期会」の公演、堀田善衛原作、広渡常敏脚本演出、音楽広瀬量平、『海鳴りの底から』。1964年10月、伊藤正次は太八の役。

 劇団「三期会」公演、ベルトルト・ブレヒト作、熊井宏之演出、広瀬量平音楽、『男は男だ』。1964年11月、東京・俳優座劇場にて。伊藤正次は、兵士たちの一人の役。

 三期会・新劇場・新人会・自由劇場青年座・同人会・仲間・俳優小劇場の劇団合同公演、マヤコフスキー作、千田是也総監督、『奇想天外神聖喜歌劇(ミステリヤ・ブッフ)』。1967年8月、都市センターホールにて。伊藤正次は、アメリカ人の役。
 その後の「東京演劇アンサンブル」のブレヒトの芝居小屋の杮落し公演(1980年9月)『かもめ』の舞台などでは、その名はなかった。
【追加】2013年5/24(金)TBS「A-Studio」に貫地谷しほりさんゲスト出演。そのとき、伊藤正次演劇研究所のことが紹介されていた。

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【追加2】2013年5/31(金)NHKスタジオパークからこんにちは」に貫地谷しほりさん出演。ここでも伊藤正次演劇研究所のことが紹介されていた。



⦅写真(解像度20%)は、東京台東区下町民家の 、ヒイラギナンテン(柊南天:厳密には交雑種のマホニア・メディア=Mahonia Media)。小川匡夫氏(全日写連)撮影。⦆