不倫校長

 ニュースによれば、東京江戸川区の退職1年前の区立中学校校長が、児童の保護者と不倫関係に陥り、その子が卒業してからも、美形のその母親を臨時職員として雇用し、勤務時間中にも、校長室を房事の場として戯れていたそうである.卒業式を前にした3/1付で、江戸川区教委はこの校長を更迭し、近く懲戒処分とするらしい.堅実に教育活動に精励しているはずの多くの学校教育関係者には、すこぶる迷惑な事件であったであろう.イラストレーター永沢まこと氏の伴侶であった、今は亡き宮本美智子さんは、かつて『男についての12章』(文藝春秋)という名エッセイ集で書いていた.
「だいたい選ばれた恋愛エリートでもないのに分相応に恋愛至上主義を掲げても、さえない単なる自称プレイボーイかプレイガールになり果てるのがおちではないかと思う.ましてや力のない男と女の不倫など、もってのほかとしか言いようがない.不倫は恋愛能力者の中でも、超エリートにのみ許された悦楽なのである.」
 この「格差」だけは解消しようがないことを肝に銘じよう.

⦅写真(解像度15%)は、東京上野不忍池池畔の桜(ソメイヨシノ)と柳。アマチュア写真家小川匡夫氏(全日写連)撮影.⦆