京都酬恩庵(一休寺)のアルバム

 JG☆☆☆ 京都 一休寺(酬恩庵)の紅葉 (名勝,重文) Kyoto,Shuonan(Ikkyuji) (Scenic Beauty,Cultural Property) - YouTube
 今日朝8:00〜の日本テレビの情報番組『ウェークアップ!』で、気象予報士蓬莱大介さんが現地からの紅葉情報ということで、京田辺にある酬恩庵(一休寺)を紹介していた。紅葉のころには訪れていない。参詣したのがいつの年であったか記録はないが、季節は木瓜の花が咲くころであった。JRの京田辺駅からではなく、近鉄京都線新田辺駅からたどり着いたのであった。ブログに記載した一休寺のところのみ再録しておきたい。
▼ 『植物男子ベランダー』SEASON3第1話では、木瓜(ぼけ)の花をとり上げていた。花付きが悪そうで、花屋で廉価で売られていた鉢の木瓜が、主人公こだわりの腐葉土の鉢でみごとに開花する話。

 木瓜の花といえば、かつて旅した京田辺の一休寺を思い出す。たしか方丈庭園を拝観するため入ろうとした玄関の前に咲き誇っていた、紅の木瓜の一群は、印象的であった。詩人栗田勇のことばのフィルターで眺めた庭園の眺望とは違った、思いがけない出会いの記憶が残ったのである。

……名石が艶冶(えんや)なのも、あるいはそこに凝縮されたはげしいものがあるからではないだろうか。ひとつの稠密(ちゅうみつ)な石の肌が生まれるまでに、幾億年という時間のどれほどのおもみが、そしてまた地球の圧力がかかり、あるいは沈黙の水底に肌をみがき、そして、その石を見いだし、愛した人のまなざしが、また情念の息吹が、石の肌を愛撫したことだろう。

 そのときもはや石は自然のものではなく、人間の精神と感覚の生みだした生き物であるといっていい。そのためか、よい石のある寺は、またじつにあでやかなものが多い。

 私の石の寺の遍歴のなかで、いままでふれずにそっととっておいた閑雅な寺がひとつある。たぶん私のいちばん愛着のもてる寺院だといってもいいだろう。

 京都、山城綴喜郡薪村酬恩庵一休寺だ。……⦅栗田勇『石の寺』(淡交新社)p.88⦆(2016年4/8 記)