雅俊の根付展(1982年2月)カタログ





 書庫を整理していたところ、昔(1982年2月)銀座ミキモト本店で催された、江戸時代以来の伝統を継承していた根付師、(中村)雅俊(2001年1/30逝去)の根付展のカタログが出てきた。懐かしくページを括った。和装で待機していた雅俊さんから、この図録に署名をしていただいたことも思い起こされた。当時世界的な根付の蒐集家・研究家であったレイモンド・ブッシェル(Raymond Bushell)が、序文を書いている。
……根付にみられる芸術的技巧に日本人はなかなか気づかず、その反応の鈍さは、浮世絵の場合と同じである。根付も浮世絵も両方とも「大衆芸術」として見くびられていたわけである。浮世絵を偉大なる芸術として日本に帰還させた変革は、フランス印象派芸術家によってもたらされた。この様な改変は、根付にはまだ起こってはいないが、将来起こるはずである。――それも間もなく、他に類をみない根付の特質を考えれば、それは明らかに起こるはずであり、そしてついには、認められるのである。……( p.4 )
 http://www.sagemonoya.jp/profile.html(「提物屋:根付と提物の専門店」)
 http://www.cc.rim.or.jp/~komada/j-news-past.html(「香柳園HP:過去のニュースとお知らせ」)