銀座の画廊「るたん」で


 
 昨日4/25(金)は、東京銀座の画廊るたんに出向き、開催中の「現代作家三人展」を鑑賞した。年長の友、高橋甲子男画伯の作品を観るためであった。油彩の作品で小品4点と、連作の大作2点および、東北大震災の現地を訪れ題材にした作品1点が展示されていた。青紫色の色彩が珍しいので訊くと、はじめて試みた色とのこと。抽象画のどの作品にも目玉がどこかに描かれていた。目玉はたま、霊つまりアニマの意味よ、とのことだった。アニミズムへの傾斜が窺える。滝を抽象化して中央に配置した連作は、青春、朱夏、白秋、玄冬の人生の四季を描く、それぞれの色彩を基調とした四連作の試作の意味もあるらしい。画面中の空白スペースをもっと設けたいとのことで、サム・フランシスかと思えば、「長谷川等伯を意識している」とのこと。たしかに昨春京都智積院で眺めた等伯の迫力を少し感じた。東北大震災の被災地を描いた絵の下のほうに小さな鳥居を見つけた。この鳥居の大きさに苦慮したらしい。下手に描けば、安易な発想と誤解されかねないところがあるだろう。
 手みやげに画伯の名にちなんで純米大吟醸「きのえね」を持参したが、赤ワインを2杯ほどいただき恐縮した。油彩の出水徹さん、彫刻の北村隆博さんの作品も面白く鑑賞できた。
 http://www.iinumahonke.co.jp/(「千葉の地酒:きのえね=甲子」)
 帰路東京駅構内で、横浜元町「香炉庵」のクルミ入りどらやきを購入した。

 http://kouro-an.jp/okashi/dorayaki/(「香炉庵のどらやき」) 
⦅写真(解像度20%)は、東京台東区下町民家のヒメエニシダ。小川匡夫氏(全日写連)撮影。⦆