「趣味の園芸」(2)シナモン

 12/16(木)〜本日、庭木職人さんがたにわが庭の樹の剪定をしていただいた。思いきりよく伐られて、美容室にでも行った感じとなった。金曜日夜9時〜NHK教育テレビの「趣味の園芸」を観た。つるバラの剪定について取り上げていた。わが家の庭には、かつてはつるバラ(Climbing Rose )が植えられていたのだが、世話がむずかしくあきらめ、いまはそのアーチにはアブチロンの茎が巻き付いて、小さいランプのかたちをした深紅の花を存分に咲かせている。刈り取られた庭で、この花と立寒椿、万両の赤、そしてゆずの黄色の色がめだっている。

 さてこの番組の後半の『フルール(Fleurs)」で、今回はシナモンのことを扱っていた。山田かず美(スパイス&ハーブマスター)さんを講師に、ラクドル田代沙織さんが聞き役として進行、かんたんな歴史やら利用法など知って勉強になった。とてもよい番組である。
ラクドル:田代沙織さん)


 シナモンは、クスノキ科の常緑樹であるシナモン(Cinnamon)の樹皮からつくる香辛料だそうで、古代エジプトではミイラの防腐剤として使用され、中国では後漢時代にすでに文献に記載が見られるらしい。日本でも奈良時代に中国から伝来しているが、樹木そのもは江戸時代に入り、多く栽培されたとのこと。利用の形状としては、スティックとパウダーの2タイプがあり、スリランカで栽培されているセイロンシナモンと、中国・ベトナムで栽培されている、樹皮の厚い木(シナニッケイ)からつくられるカシア(cassia)の2種類がある。日本でも、沖縄で近種のニッケイ(肉桂)が栽培されている。シナニッケイニッケイは、生薬としても使われるようだ。
 昔千葉三越に「ルナ」というカフェがあり、往年の美人女優月丘夢路がオーナーの店であった。シナモン入りのカプチーノをはじめて飲んだのが、この店で、シナモンの香りとともにこの店のことを思い出す。
 山田かず美さんは、ホットワイン(Mulled wine)にシナモンを浸す飲み方をすすめていた。沙織さんもおいしそうにグラスを口にあてていた。冬はいいかもしれない。

⦅写真(解像度20%)は、東京台東区下町民家の山茶花(一人静)。小川匡夫氏(全日写連)撮影。⦆