ビックリマン下敷きが遺品となる

 中学・高校の同窓の知己K君が7月12日に亡くなっていて、遺言により近親者のみの密葬を済ませていたとのこと、ご令室から挨拶の手紙をいただいた。永く親しく接する機会こそなかったが、年賀状の交換だけは欠かしたことがない。今年の賀状には、病気も最終段階に進行している旨、淡々と認めてあった。
 K君には昔、次男がビックリマンシールを集めていることを聞き、自分の経営している会社の関係で、ヘッド5枚組のビックリマン下敷きが入手できるとのことで、贈りたいと電話してきて、わざわざ部下の男性会社員に託して津田沼駅まで届けてくれた恩義があった。ご令室の手紙に、「少々頑固なところもありましたが、それ以上に優しくて家族のことをどんな時でも想っていてくれました」とある。5枚組の中、破損なしの状態では、シャーマンカーンの下敷きのみがすでに次男不在の部屋に残っていた。友情の証しとして、この遺品をたいせつに残しておきたい。