新日文の文学学校の思い出

東京新聞』5/7夕刊の「大波小波」欄で、昨年創立60年を迎えて記念誌が刊行された、大阪文学学校のことが紹介されていた。そこでも触れているが、大阪文学学校は、東京中野にあった新日文の文学学校に影響されて発足している。この新日文の文学学校に昔通っていたことがある。十代の終りのころだ。本科と研究科とがあり、法科大学院の未履修と履修コースの区別のようなものであった。本科の授業では、野間宏、宮本研、針生一郎菅原克己栗田勇松本俊夫など各表現ジャンルの錚々たる方々が来て、新日文2Fの会議室で面白い話をしてくれた。ウイスキーをちびりちびり呑みながら、自作の詩「サボテン」を詠んだ栗田勇氏の〈講義〉も印象的であったが、いちばんの思い出は、あらかじめ制限時間内で書かされた受講生の小品のなかから3作が選ばれ、それを謄写印刷(あるいはリコピー?)して全員に配布、講師の野間宏さんが講評する授業で、こちらの書いたものがとり上げられ、「社会的視野がある」として評価されたことである。そういう経緯もあり、作家野間宏作品の熱心な読者ではないが、その存在に大いなる畏敬の念をもっているのである。
菅原克己の詩「ブラザー軒」)


⦅写真は、東京台東区下町民家の、上ビオラその2、下ペラルゴニューム 。小川匡夫氏(全日写連)撮影。コンパクトデジカメ使用。⦆