「桂文雀独演会」を聴く


(「東京かわら版『寄席演芸家名鑑』」より拝借)
 昨日4/23(水)は、東京池袋の池袋演芸場にて「桂文雀独演会」を聴いた。S氏主宰の落語研究会の4月定例会への参加。当日参加者数は8名。番組はチラシにある通り。前座の後、「はなむけ」、漫才のニックス姉妹を挿んで、「人形買い」。仲入りの後、「三枚起請」。
 http://ginjo.fc2web.com/248ningyougai/ningyou_gai.htm(『落語「人形買い」』の舞台を歩く』)
 「シンドウシャ(シントウシャ?)」というのがわからなかった。「神道者」であったのか。お伴について歩く小僧のとぼけぶりが面白かった。
三枚起請」。同じ女郎にだまされた男3人が、女郎に仕返しを試みる噺。立川志らく師匠は、この噺では男たちの仕返しの手口が男らしくないし、野暮であるとしている。女郎に3人が結局やりこめられてしまう展開のほうが「気持ち良い落語になると私は思う」(『全身落語家読本』新潮選書)。亡き立川談志なら、女郎に「あたしはSTAP論文書いたわけじゃござんせん」などと言わせたかもしれない。 
……(女郎が)開き直った後の「世界中の烏を殺して朝寝がしたいのさ」ではただの嫌みにしか聞こえない。落ちとしてもしっくりこない。
三枚起請」は誰が演ってもあまり受けないのは実は噺の内容そのものに問題があるからなのですよ。……(同書p.205)
 終演後、同じビル4Fの居酒屋「甘太郎」で検討会・親睦会。途中で桂文雀師匠が席に加わり、またニックス姉妹も飛び入りで参加。いつになく盛り上がった会とはなった。
⦅写真(解像度20%)は、東京台東区下町民家のハナミズキ(花水木)。小川匡夫氏(全日写連)撮影。⦆