スペインな一日

 花冷えの昨日3/31(日)は、東京新宿区河田町にある「小笠原伯爵邸」で、スペイン料理を楽しんだ。1927(昭和2)年小笠原家第30代当主の小笠原伯爵によって建てられたスパニッシュ様式の本邸が、戦後は東京都の所有となり、2002年にスペイン料理のレストランとして甦ったのだそうである。スペイン料理の店としてミシュラン一つ星の評価を得ている。
 http://www.ogasawaratei.com/html/index.html(「小笠原伯爵邸」)

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 ワインは、小笠原伯爵邸地下に眠る秘蔵ワインの中から毎月支配人にセレクトされたものが供されるそうで、3月は、ベンハミオン・ロメオ氏製造の「Predicador Tinto(プレディカドール・ティント)2008」。グラス=1500円は、(フレンチに比べると)たしかに手頃である。3杯ほどいただいた。「口当たりにボリューム感とフレッシュ感があるバランスが完璧なワイン」との店の紹介はその通りであった。
 http://cross-wine.ocnk.net/product/18(「Predicador Tinto(プレディカドール・ティント)」)
 食後、店の人の案内で、邸宅の内外を見物させてもらった。屋上から、スペインの邸宅独特の中庭=パティオが眺められて感激。ルイス・ブニュエルの映画『欲望のあいまいな対象』を思い起こしたことであった。
 http://d.hatena.ne.jp/simmel20/20120502/1335940850(『ブニュエルの「女と人形」』)

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 なお、今回の会食も「(依然として)新進気鋭の弁護士」Y氏の尽力による、「ごっつあん企画」であった。
 酔いを醒ますべく、タクシーに乗って新宿御苑に足を運んだ。桜はもちろんのこと、ミツバツツジ、ヤマブキなども咲いていて、曇天の下、花ばなの生の充溢を落ち着いて満喫できた。

 帰宅して、夜BS朝日の旅番組「常磐貴子・本と旅するスペイン」を観た。詩人・劇作家ガルシア・ロルカの短い生涯を、その所縁の土地を訪ねながら追ったものである。常磐貴子さんによるロルカの詩(長谷川四郎訳)の朗読も挟み、詩情漂い、昨今のTV旅番組のなかでは出色の出来であった。
 http://www.bs-asahi.co.jp/tokiwaspain/(「常磐貴子・本と旅するスペイン」)



 というわけで、スペインな一日ではあった。なお当日はわがお気に入りのFRANCO SPADAのネクタイを締めて出かけた。スペインのブランドと思い込んでのマイファッションであったが、じつはイタリアのブランドらしい。参った。
⦅写真(解像度20%)は、東京台東区下町民家の、カイドウ(海棠)の花その2。小川匡夫氏(全日写連)撮影。⦆