薔薇の色

 
 昨日(5/21)は、千葉県習志野市が運営・管理する「谷津バラ園」に行ってきた。お目当ては、2004年に市制50周年を記念して作られた「ローズ・50ならしの」品種。観るのは今回で2回目。色は赤みを帯びたオレンジ色だ。清水エスパルスのチームカラーより、赤みがあるのでよしとしたい。個人的には、薄紫色の「ブルームーン」が好きである。「荒野の決闘」の名優ヘンリー・フォンダは、黄色いバラを愛したそうだ。

 ところで、形容詞「rosy」(rose-colored)は、辞書(『OXFORD Advanced Learner's DICTIONARY』)によれば、「1(especially of skin)pink and healthy in appearance:rosy cheeks」とあり、国語辞典でも、ばら色は、「淡紅色、ピンク」となっている。もともとの原種の色ということなのか、代表的な色ということなのかわからない。比喩的な「promising」あるいは「楽観的な」などの意味との直接の関連性も、色のピンクだけでは不明である。






 ロバート・ソーントンの原画を彫版したバラ絵を「傑作」と評している荒俣宏氏は、『フローラの神殿』(リブロポート)で、「これ(=バラ)がすでにギリシアの昔から人々を魅了していたことは事実で、ソーントンが本書を制作した18世紀末葉には新たに中国系の品種がヨーロッパに紹介され、一気に多数の交雑品種が生産されだした時期にあたる」と書いている。絵のバラの色は多彩である。
 それはそれとして、バラ園散策は楽しかった。バラの香りをまぶしたバラアイスクリームも、かつて「愛知万博」で食べたことを思い出させ、美味しかった。