2018-08-04から1日間の記事一覧

現代詩:太田浩「蝶」

蝶 太田浩もみじわかばの向うからくさやがほのかにただようまひる 古い歌によまれた橘の花がさいている わらべは色紙買いに? 傾いた空家には雨漏りのあとがある 月澄む夜ふけあらわれる鬼面のヒト とつぜん鵙(もず)が弾丸のように腦髄を射抜く 噴出する血…