井上ひさしの戯曲で掛値なしに面白かったのは「化粧」だけじゃないかな
— 小谷野敦とちおとめのババ・バロネッタ (@tonton1965) 2020年9月16日
『化粧』はもともとは一幕劇として書かれた戯曲で、1972年7月三越ロイヤルシアターでの地人会『母たち』6作品中の一つとして初演され、二幕劇として同年12月下北沢ザ・スズナリにて上演、翌年各地で上演されている。こちらは、1983年2月下北沢本多劇場にて観ている。渡辺美佐子の一人芝居がみごとな感動的な舞台であった。ただ時間の経過とともに、この作品の作者が井上ひさしだったことを失念していたのであった。あくまでも渡辺美佐子の芝居であった。むろん、それは作者の作劇術の卓抜さを示しているわけである。