12/7(土)夜10:00〜テレビ東京の『新美の巨人たち』で、日本橋三越(本店)を特集していた。「歴史に刻まれた美のカタチ」というサブタイトルで、Art Travelerは、女優貫地谷しほりさん。番組では、明治時代からの歴史を解説(声・林家たい平師匠)しながら、デパートとしての三越がいかに時代の先端を走っていたかを事例に基づいて紹介して、なるほどそうかと感心させられた。建築ではレンガ造りではなく鉄骨構造を採用し、ルネサンス様式の建築。通販なども明治時代にすでに行なっていた。関東大震災で大打撃を受けたものの、立ち直り、今日の三越劇場の前身である三越ホールを作っている。
吹き抜けの中央ホールには巨大な天女像が建ち、高く見上げる天井には3層構造の美しいステンドグラスの天窓がある。素晴らしい。
やはり個人的には、三越劇場のところがいちばん面白かった。東急東横百貨店(西館)の東横劇場(旧東横ホール)やパルコ劇場の先駆けであったわけだ。この三越劇場公演では、1983年1月、宮本研作、木村光一演出の『ブルーストッキングの女たち』が思い出深い。同じ作者による『美しきものの伝説』と、時代も登場人物も重なる舞台で、『青鞜』を拠点にした、平塚らいてう(北村昌子)と伊藤野枝(三田佳子)を中心に、大正時代の女性活動家の群像を描いている。どこかで再演があれば、また観たいもの。
✽bluestocking:⦅けなして⦆学識のある女、学才を鼻にかける女、文学かぶれの女。(♦️18世紀にロンドンの女性文学愛好クラブの会員が青い靴下をはいていたことから)
—旺文社『OLEX英和辞典』