エネルギー問題はむずかしい

「東京(反原発)新聞」8/31夕刊で、鷲田清一大谷大学教授が、「社会がいまほんとうに直面している問題を探ろうというときに、度の合わなくなった眼鏡を取り換えることが必要なときに」は、「他者の、あるいはじぶん自身のなかの、違和の声に耳を傾けること」が必要であるとしている。そして、
………上から下へではなく、下から上へと積み上げること。毎週金曜日の、組織の論理で動くのではない市民たちのデモンストレーションも、そうした試みの一つとして湧き起こっているようにおもう。……
「社会がいまほんとうに直面している問題」の一つの「エネルギー問題」は、多領域の問題が絡んでくることであり、相当専門的な勉強と統計学的な事実認識が求められよう。〈哲学者〉の権威あることばに励まされて、ただ下からもの申せばよいということではないだろう。こちらは、以下のところでお勉強。
 http://www.gepr.org/ja/contents/20120717-03/(竹内純子「ドイツの電力事情」)
 http://www.gepr.org/ja/contents/20120730-02/(竹内純子「ドイツの電力事情2」)
 http://www.gepr.org/ja/contents/20120806-04/(竹内純子「ドイツの電力事情3」)
 竹内純子氏は、国際環境経済研究所主席研究員。ドイツの「脱原発」の現状と課題が学べる。 
 http://www.canon-igs.org/column/energy/20120725_1429.html(湯原哲夫「エネルギー革命(1)」)
 http://www.canon-igs.org/column/energy/20120727_1430.html(「同(2)」)
 http://www.canon-igs.org/column/energy/20120731_1431.html(「同(3)」)
 http://www.canon-igs.org/column/energy/20120802_1432.html(「同(4)」)
 http://www.canon-igs.org/column/energy/20120807_1433.html(「同(5)」)
 湯原哲夫氏は、キャノングローバル戦略研究所の研究主幹。とくに(5)の「革新的原子炉は安全性高いエネルギー源」の次のところは、感慨をもって読んだ。
……2009年11月、マイクロソフト創設者のビル・ゲイツ氏がひそかに来日した。ゲイツ氏は、このようなSMRの次世代型炉である先進型安全炉4Sの開発を行ってきた東芝を訪問し、新しい革新的原子炉の共同開発を呼びかけた。私財2000億円を投入して、燃料交換を必要とせず、高レベル廃棄物も極めて少ない原子炉開発をしようという計画である。…… 
 原発事故ではなく交通事故で亡くなったわが姪は、東芝でレーザーウラン濃縮の研究にあたっていたから、存命ならば、この問題に関わっていたかもしれない。無念の想いが蘇るのである。
 http://d.hatena.ne.jp/simmel20/20110417/1303024186(「原子力」と姪のこと)
【追加】9/19(水)