高齢者専門の精神科医和田秀樹氏の『70代で死ぬ人、80代でも元気な人』(マガジンハウス新書)は、健康診断の数値など気にするななど、いろいろ具体例をあげて、高齢者が健康に老後を生きられるべく助言・激励しているが、この助言だけは賛成しかねる。人間の身体における心臓&腎臓の連携が注目されるいま、とくに腎臓関連の数値は軽視してはならないだろう。それはそれとして、次の指摘には感動した。
70代になると、一人が似合ってくるのです。
べつに寂しそうでもないし、拗(す)ねているようでもないし、かといって気負いも緊張している様子もありません。ごく自然体です。一人でいることが様(さま)になっています。
若い世代はそうもいきません。同じことを一人でやってもどこか固くなっていたり、落ち着かなかったりします。そもそも周りから見て浮いた感じがします。要するに、一人が似合わないのです。(p.56)
老いることは悲観的なことばかりではありません。
老いることを何もかも否定的に受け止めるのも間違いです。
老いてはじめて似合ってくる世界や様になる世界もあります。そのことに気がつけば、格好いい70代でありたいという気持ちも生まれてくるはずです。(p.57)
NHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』ヒロインの大月るいさん(深津絵理)は、ドラマ設定ではこちらと同世代で親近感をもって観ている。4/4(月)放送の冒頭のシーンは、2022年の時代のこと、いまだ! こんな美しい高齢者にはなれなくても、雰囲気のある年寄りにはなれるだろう。
自分で自分を元気にする
— 久保利英明 (@kubori_hideaki) 2021年9月1日
久保利英明 pic.twitter.com/G5NB2Qj1qa
わが高校の同窓で生徒会長であった久保利英明さんは、現役の弁護士として最前線で活躍している。かつて愚息(現NA所属)が司法試験に合格した折、丁寧な祝福と励ましの手紙をいただいている。元気で「格好いい」70代の鑑といえようか。