テレビ朝日放送の『黒薔薇2』も、期待に違わず面白かった。今回はとくにヒロインの刑事神木恭子を演じる貫地谷しほりの黒と白を基調とした、ファッションショー的なところも感じられ、一瞬も見逃せないドラマの展開であった。神木恭子は美しくクールな女性刑事というだけではなく、かつて高校剣道大会で優勝した腕前の持ち主という設定、乗り込んでいったヤクザの組事務所で、若い組員数人を立て掛けてあった金属棒で叩きのめす場面は痛快、NHK大河ドラマ『龍馬伝』の千葉道場の女剣士千葉佐那を思い出させたのであった。
貫地谷しほりが亡き市川雷蔵と同時代の俳優であったなら、どんな『陸軍中野学校』が作れていたか、想像するのも楽しい。警視庁捜査一課長辻井幸則を演じた柳葉敏郎は、貫地谷しほりについて「どんな女優さんですか?」との問いに応えて、
貫地谷ちゃんとは何本か共演しましたが、すっかり成長されて、安心して各シーンをやらせてもらっています。逆に彼女に頼っている自分がいたり、とても頼もしいです。ドラマの中で「スーパー刑事」と言うシーンがあるのですが、スーパー女優ですよ(笑)。
「カメレオン女優」にして「スーパー女優」の貫地谷しほり、『なつぞら』のマコさん(大沢麻子)役も今週限りか。