アバカノビッチの異形の作品群は、昔池袋西武内のセゾン美術館で鑑賞している。この個展の企画・運営で、ポーランド文化人と交流のあった山本美智代さんがたしか尽力していたかと記憶している。山本美智代さんは、ポーランド映画界の巨匠故アンジェイ・ワイダ監督に別荘に招かれたことがあると聞く。
http://d.hatena.ne.jp/simmel20/20161010/1476085424(「アンジェイ・ワイダ監督追悼:2016年10/10 」)
山本美智代さんは、版画・水彩・コラージュ・紙の造形・ランプシェードとその創作のジャンルは、多岐に亘っている。ザ・スズナリで観劇した芝居の舞台装置も、そこでたまたまお目にかかった山本美智代さんの作であった。個展にも何度か足を運んでいる。いつもご高齢ながら矍鑠としていた母君が傍におられたのは、微笑ましかった。ブックデザイナーとしてもじつに多くの仕事を残している。わが書斎にもその装幀本は少なくない。その装幀本が1000点を超えた2003年2月に、『山本美智代・本の造形〔作品〕1966-2002』(青幻社)が刊行されている。勿体なくも恵贈いただいた。装幀では、ポーランド文化を扱った雑誌『ポロニカ』5巻(ポロニカ編集室編集・発行、恒文社発売)の造形も味わい深かった。
なおどうでもよいことであるが、周知のように夫君は元東大全共闘代表の山本義隆氏である。
(『ポロニカ』1〜5巻 )
(わが所蔵の作品:100刷中の34番)