岩波文庫と岩波ブックセンター



 神保町の信山社岩波ブックセンターは、かつて通勤途上にあったため、よく立ち寄ったものである。わが所蔵の岩波文庫は、文学関係以外は多くはここで買っている。梅原龍三郎装幀による文庫・新書用の岩波独特のブックカバーが、〈教養〉の香気漂い好きであった。読み終えると外して破棄してしまうので、カバー付きの本がなかなか見つからなかった。つまり、熱心にあるいは全然読んでいない文庫を探すということ。居間のガラスケースの書棚の隅にあった。いまのカバーと違って、「信山社」と印刷してある。コンドルセ『人間精神進歩史』(第1部&第2部の全2冊・渡辺誠訳)とは、皮肉。イスラーム研究家池内恵(さとし)氏が、Facebook11/10記で、「西欧に端を発し、米国を含め欧米が世界に広げてきた普遍主義を、西欧や米国自身が、もう支えられなくなっている、という観察」を語っている時代なのである。

 http://www.tomita.net/column/c980426.htm(「岩波の書店カバー」)
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161128-00010000-biz_shoko-bus_all(『「岩波ブックセンター」経営の(有)信山社が破産』)
 http://agora-web.jp/archives/2022898.html(『池田信夫:朝日・岩波が支えた戦後の「表の国体」が終わる』)