宗教の無力と効用

 

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  どうしても一定割合の偽陽性偽陰性の検査結果が出てしまうこともあり、希望者全員のPCR検査の実施は最終的に医療態勢の崩壊につながると、合理的には理解できても(〈反権力〉メディアの煽りにも促されて)多くの人が抱く不安を(説明と説得のみで)社会的には払拭できないことは、(信頼できる統計資料によれば)海外でふつうに行われているトリチウム水の海洋放出さえ依然実行できていない現実をみればわかることである。そういう状況で、宗教が社会的不安を慰撫することが可能であれば、宗教の本質論は別にして効用といえるだろう。
 さて気難しい話題から離れて、Hulu配信中のドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ(GAME OF THRONES)』に出てくる、“光の王”と呼ばれる神に仕える女司祭メリサンドルは、じつに妖しく魅力的であるが、この役を演じているのが、『ブラックブック』で対ナチレジスタン兵士ラヘル(偽名エリス)を演じた、オランダ人女優カリス・ファン・ハウテンだ。常に紅の色彩で身を纏い、XJAPAN「紅」よろしく「すべて脱ぎ捨てろ」と、(このドラマの出演女優ほとんどがそうであるが)脱ぎっぷりがみごとで、かつ美しい肢体。宗教というより魔術であるが、その断固たる言動にあやうく拝跪したくなるのである。

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