ファム・ファタール ルー・ザロメ命日

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 ルー・アンドレアス・ザロメ(Lou Andreas-Salomé)が亡くなったのが、1937年2/5。つまり今日が命日にあたる。リリアーナ・カヴァーニ監督の『ルー・サロメ 善悪の彼岸』は、ルー・ザロメサロメ)を中心にして、ニーチェパウル・レーの男二人が関わる物語。ルー・ザロメサロメ)を演じるドミニク・サンダが魅力的な映画であった。史実では、詩人のリルケもルー・ザロメに人生を掻き回された男であるが、この映画には登場しない。ニーチェは俗物的に描かれていて、惜しみなく裸体を晒すドミニク・サンダのルー・ザロメのみがひたすら妖しく輝いている、という映画である。

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 リンデ・ザルバー『ルー・アンドレアス=ザロメ 自分を駆け抜けていった女』(向井みなえ訳、アルク出版企画)のブックレビューで、鹿島茂氏がザロメについての真実を書いている。 

 そうだったのか! ルー・ザロメにとって人生の第一義は「考えること」であり、その生涯を彩る愛や性は二義的なものにすぎなかったのである。ニーチェに接近したのも「彼とともに考えたかった」からであり、ニーチェが彼女の魅力にひかれて結婚を申し込んだのは想定外のトラブルに過ぎず、ニーチェパウル・レーとの性関係なしの「三位一体」生活こそが本気も本気、大まじめな希望だったのである。

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