今度は重症歯性感染症

 連れ合いが3/8(木)貧血で緊急入院し、3/14(水)退院したが、今度は、歯茎膿瘍からの感染が左頬、瞼、耳にまで拡張、3/29(水)近隣のT病院耳鼻咽喉科M医師の診断・紹介により、翌日市内のF病院歯科口腔外科にて診てもらう。重症歯性感染症(頬部膿瘍=きょうぶのうよう)とのことで、緊急の切開排膿手術が施され、即入院となってしまった。CRP値・白血球数値異常に高く、本人の抵抗力が著しく低いため重篤の病状との説明であった。昨年4月〜12月の化学療法による副作用で味覚異常と口内炎を伴った食欲不振によって、栄養状態が極度に悪化、感染に対して弱くなっていたことが原因であろうと。また顎骨CT検査では、おそらくランマークの長期使用によるだろう壊死状態が見つかった。PET-CT検査での寛解の成果の反面の代償としては、バランスはどうなのかわかりかねるところである。
 切開処置と抗菌薬の点滴投与によって、「いちおう峠は越したものの、抵抗力の低下著しく予断は許さない」との主治医の説明が一昨日あった。「とにかく病院で出されたものを食べなければ治療はムダになってしまう」と主治医より叱責され、なんとか患者も食べるようになっている。入れ歯が使えない事情で、病院もお粥を主食にどれも流動食のように工夫して調理していただいている。申し訳ない思いであった。昨日の夕食はほぼ完食していて安堵。主治医の許可を得て、通院している江戸川病院緩和ケアG医師の奨めるメイプロティンの粉を適量混ぜてあげた。これで栄養の補給となり、また亜鉛を摂取することによる味覚の恢復も期待できるのである。
 教訓として病院を選ぶ時に、口腔外科が設置されているかどうかも重要な判断材料となることを知った。昨日桜が散りつつあった病院を後にして自宅に帰ると、学生時代の知己の令室からの訃報の葉書が届いていた。3/18(日)風呂場での急性心不全とのことであった。


 http://www.ketsukyo.or.jp/disease/infection/infection_01.html(「重症感染症」)
 http://www.med.shimane-u.ac.jp/oral/kankakuki/ishibashi2010.pdf (「歯性感染症」)
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsotp/32/3/32_13.10/_pdf ⦅「抗菌薬療法の基本(臨床編)」⦆
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/orltokyo1958/50/2/50_2_104/_pdf (「歯性感染症の病態 と抗菌化学療法」)
 http://86518651.at.webry.info/201803/article_2.html(「独りじゃないから:イブランスと顎骨髄膜炎騒動」)
 https://ganjoho.jp/data/professional/med_info/koushukai_text/files/05.pdf ⦅「BMA(Bone Modifying Agents) の使用に関連する顎骨壊死と 歯科治療・口腔ケア」⦆
 https://www.ncc.go.jp/jp/cis/divisions/05survivor/pdf/01OS.pdf (「がん治療とお口の関係 ~安全ながん治療のための、歯科の役割~」)
 増える高齢者のがん 治療目的よく話し合って:朝日新聞デジタル
 がん患者の食事 治療のためにも栄養のこと考えて:朝日新聞デジタル
 がん光免疫療法、3月から日本でも治験開始 柏の病院で:朝日新聞デジタル
 https://abematimes.com/posts/2043209?frm_id=c.amm-mail-magazine_l.dr-_r. (『余命2年の宣告を受けた主婦が語る「がんと闘わない」生き方』)
 http://yusukenakamura.hatenablog.com/archive/2018/04/05(「中村祐輔のシカゴ便り:微少残存病変を叩き、がんの治癒を目指す」)