かぜ声で—若林圭子リサイタル


(当日は、谷源昌=ベースに替わって、後明美佳=バイオリン)
 
 昨晩は東京銀座「博品館劇場」で「若林圭子リサイタル」を聴いた。ここでの第9回のリサイタルで、「どんな声で」というタイトルで企画されたが、皮肉なことに、若林さん当日はかぜにて喉の調子悪く声が出ない。幕開け出だしの「そして今は」(G.ベコー作曲)のとき、「おやっ」と思ったところ、「じつは声が出ません」との説明。「中止も考えましたが、いろいろ迷惑をかけます。なんとかやってみます」とのことで、進行。 
 1曲歌い終えるごとに置かれたコップの水を飲み干し、痛々しい。しかしMCもユーモア交えてこなし、けっきょく予定の全曲を歌ってしまった。「心で聞いてください」と途中で訴えながら、聞かせどころは力を入れて歌唱、感動するところがあった。歌も歌い手の人生のなかで生きているのだということを知らされた。こちらもしばしば声をつぶしたことがあるので理解することができる。「来年の10周年リサイタルをぜひ待ってください」との、若林圭子さんの決意に期するものがあった。
 http://d.hatena.ne.jp/simmel20/20121114/1352861344(「2012年11月リサイタル」)
 http://d.hatena.ne.jp/simmel20/20131017/1381979943(「2013年10月リサイタル」)
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 なお鑑賞前の夕食は、数寄屋橋交差点にある「数寄屋バーグ」にていただいた。こちらはトマトトッピングの和風わさび醤油のハンバーグ、なかなか美味しかった。有線から流れるJazzの音楽もよかった。(ただしスープなどが手抜きなのは、コストパフォーマンスを考えれば無理な注文か。)
 http://sanroku.kanko-tkb.net/(「数寄屋バーグ」)
⦅写真(解像度20%)は、東京台東区下町民家の薔薇。小川匡夫氏(全日写連)撮影。⦆