ライアン・オニール主演『バリー・リンドン( BARRY LYNDON)』のラストシーンは切ない

 アイルランド出身の野心家の青年が、戦争(18世紀の七年戦争)を経て、若い美しい未亡人リンドン伯爵夫人を強引に手中にして結婚。すぐに妻には冷淡となり、酒・女・賭博に湯水のように金を使う放埓な生活、リンドン家の財政は苦しくなっていった。先夫の息子がバリーを激しく憎悪、殺意を抱いた。ついに決闘となり、バリーは撃たれて亡くなる。介添人が確かめると、バリーの拳銃には弾は込められていなかった。じつに切ないラストシーン、主人公にはまったく共感を感じなかったが、この決闘のところは感動した。マリサ・ベレンソン演じるリンドン伯爵夫人の18世紀の華麗なファッションに魅了される映画である。