NHK放送仏ミステリードラマ『アストリッドとラファエル ・文書係の事件録』ロスだ

 自閉症で人とのコミュニケーションが上手くとれないが、几帳面な性格で論理的な推理力と記憶力に卓越した才能をもつ文書係のアストリッドと、大雑把な性格だが警官として行動力と直感力に長けたラファエル警視の女性バディが、(それぞれの長所を生かした)協同作業で難しい事件を解決する一話完結(前編・後編二話の時も有り)の連続ドラマ。包容力のあるラファエルとの友情を深める過程で、アストリッドも「社会的に自立した責任ある大人」として脱皮・成長していく。
 アストリッド(サラ・モーテンセン)の声出演が貫地谷しほり、ラファエル(ローラ・ドヴェール)の声が林真里花。アストリッドは、テネシー・ウィリアムズの『ガラスの動物園』のローラ、宮部みゆき原作、大森美香脚本のNHK正月時代劇『桜ほうさら』の和香とも重なるところがあるキャラだろう。和香も貫地谷しほりが演じていた。
 S1が終わって毎日曜日はロス状態になりそうであるが、来春S2を放送するとのこと、(健康を維持して)待ちたい。なおフランスでは、このドラマの視聴占拠率が驚異的に高く今年S4の撮影が進んでいるらしい。宜(むべ)なるかな、である。
 何回目だったかの物語で、突然政府内務調査室の係官(じつはこの女性が真犯人)が訪問してきて「この事件の今後の捜査はこちらで担当します」と言って、捜査権をパリ警察から奪ってしまうが、ラファエル警視が「これって、アメリカのドラマでよくある、ニューヨーク市警の捜査権をFBIがやってきてもって行ってしまう、あれと同じだね」と言う。アメリカの刑事ドラマのパターンを揶揄していて、さすがエスプリの国フランスのドラマ、セリフの挿入も抜け目ない、思わず笑ってしまった。

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