ソフィー・マルソー讃

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▼病に倒れてドイツのヴィム・ヴェンダースに脚本および仕上げを任せた、4話のオムニバス映画『愛のめぐりあい(BEYOND THE CLOUDS)』は好きである。とくにソフィー・マルソー主演の第2話は素敵。アントニオーニの故郷であるフェラーラ(第1話の舞台)から訪れた南の港町ポルトフィーノで初老の映画監督(ジョン・マルコビッチ)は、父親を殺してしまったとみずから言う娘(ソフィー・マルソー)と出会い、ただ一度の情交を交わす。ソフィー・マルソーが崖の住まいから入り江につながる小径を歩いてくる描写は秀逸である。彼女が、枝の果実(花?)を背伸びしてひょいともぎ取り、香りを味わいながら歩いてくるところなどは、映画表現の粋といえよう。男が帰ったあとに窓辺から戻る場面で見せるソフィーのヘアヌードの美しい肢体は、付録(?)みたいなものである。この作品と『女優マルキーズ』(ヴェラ・ベルモン監督)のソフィー・マルソーが最も好きである。
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 http://borges.blog118.fc2.com/blog-entry-1293.html(「アントニオーニ監督『愛のめぐりあい』」)
  

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