Eテレ日曜美術館「長谷川等伯」を観る

 昨日2/12(日)夜8:00〜NHKEテレ日曜美術館の「長谷川等伯」を視聴。面白かった。「熱烈!傑作ダンギ等伯」と題して、長谷川等伯を愛する、服飾デザイナーのコシノヒロコさん、長谷川等伯を主人公にした小説を書いている作家の安部龍太郎さん、漫画家のおかざき真里さんの3人が、それぞれみずから思い感じている等伯の魅力について語っていて、感心するところ少なくなかった。番組の焦点は水墨画の「松林図屏風」に合わせて、この作品を到達点として、そこに至るまでの人生と作風の軌跡を追い、キャスターの井浦新さんも加わって、その時々の画業を考察、京都智積院での鑑賞を思い起こしつつ愉しんだ。
コシノヒロコ:常に既成のものに挑戦していく姿勢は、アーティストとしてのデザイナーのもの。繊細さもあるが同時に激しく強いものもある、そこが魅力。服飾のデッサンは、墨で描いている。ダイナミックな線が毛筆でないと出せない、そこを長谷川等伯から学んでいる。
安倍龍太郎:「松林図屏風」は、遠くの涅槃を目ざす「聖者の行進」であり、死別した養父、妻、息子たちが松の木々であり、それらへの鎮魂の作品であろう。等伯の絵のダイナミズムは、養子に出る前は、武士の子として武芸に励んだであろう、その武芸と関係があるのではないか。
おかざき真里等伯の作品から、哀しみとやさしさ、つまり少女漫画の与えるものと重なるものを感じる。
 http://www4.nhk.or.jp/nichibi/x/2017-02-05/31/7010/1902710/(「Eテレ日曜美術館『熱烈!傑作ダンギ等伯』」)
 http://d.hatena.ne.jp/simmel20/20130418/1366275989(「花の京都を歩く:2013年4/18 」)